「両会」の議題、海外中国語メディアの注目は「汚職対策」

 

2012年の「両会」(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)開催を目前に控え、中国新聞社は、海外中国語メディア代表者の両会に対する意見調査を実施した。両会に関する話題のうち、例年取り沙汰される「汚職対策」が最も注目を集める議題となった。中国新聞社が報じた。 26日現在、同意見調査は15の国と地域の32社から回答を得た。米国の「僑報」、カナダの「世界華人週刊」、ニュージーランドの「中文先駆報」、スペインの欧華伝媒集団、日本の株式会社大富、マレーシアの「国際時報」、マカオの澳門月刊、台湾の「聯合報」や「旺報」等の代表者が調査に参加した。

調査結果によると、経済、政治、社会、文化、中台関係、外交等の分野を含めた21議題のうち、最も注目を集めた上位5議題は以下の通り。

1位 汚職対策

2位 人民元レート、小型企業、マクロ調整政策

3位 食品安全

4位 不動産価格、就業、教育、医療等の国民生活に関わる問題

5位 道徳、信用等の社会の心理面の問題

特に注目されている汚職対策について、回答者の多くが独自の見解を述べた。米「神州時報」の鄭梅表社長は、「海外の華僑が最も望むのは、社会が安定し経済が繁栄する中国である。中国政府は政策を策定し実施する過程において、公開性と透明性を高め、汚職取り締まりを強化するべきだ」と述べた。

ルーマニア「旅羅華人報」の李建華社長は、「社会の不安定と汚職問題は深い関連性を持っている。中国は汚職の根本的解決を目指して欲しい。民心を得る者が天下を制すると言われるが、汚職取り締まりにより民心を得ることができる」と指摘した。

注目を集める中国経済関連の議題について、マレーシア「国際時報」の李福安編集長は、人民元レートに対する関心を示し、「マレーシアと中国の貿易額は莫大である。近年、元高圧力が深刻化しているが、これは中国製品の価格に影響を与える。マレーシア国民の支出も、元高進行に伴い増加する」と語った。

米「美華商報」の周続庚社長は、中国民間企業の発展に対して懸念を表明し、「民間企業は中国で課題に直面する」と指摘した。「この状況が今後も継続されれば、中国の経済と社会の安定に大きな損失をもたらす。両会での議論に期待したい」。

海外中国語メディア代表者が関心を寄せる話題には他にも、貧富の格差、文化政策、環境保護、社会管理・安定等がある。台湾「旺報」の黄清龍社長は、「中国大陸部は十数年間の高度成長を経た現在、政治経済、社会発展の問題やジレンマに直面している。体制改革を行い、国民の意見を取り入れ不満を解消することが、焦眉の急である」と述べた。

 

「人民網日本語版」2012年2月27日

 

 

 

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