李肇星:中国政府は国防と経済建設の調和の取れた発展を堅持

 

第11期全国人民代表大会(全人代)第5回会議の記者会見が3月4日11時、人民大会堂3階の「金色ホール」で開かれた。全国人民代表大会外事委員会の主任委員、第11期全人代第5回会議の報道官である李肇星氏が会議について紹介し、記者の質問に答えた。

ITV記者:中国が軍事費を増やすと予想されているが、中国の軍事費の大幅な増加は世界にどのようなことを伝えているのか

李肇星報道官:このような非常に重要な問題に言及し、話す機会を与えてくれたことに感謝する。中国政府は国防建設と経済建設の調和の取れた発展を進める方針を堅持し、国防のニーズと国民経済の発展レベルに合わせて国防費を合理的に決める。2012年の国防予算は6702億7400万元で、前年度の執行額より676億元増え、11.2%増加した。

近年、国家主権、安全と発展の利益を守り、中国の特徴的な軍事変革のニーズに合わせるため、中国政府は社会・経済の急速な発展、財政収入の安定した増加を基礎として、国防費を適度に増やしてきた。2008年の国際金融危機以降の3年で、中国の国内総生産(GDP)は年平均14.5%伸び、財政支出は20.3%増加したが、国防費は13%増で、2011年のGDPと財政支出に占める割合は2008年の1.33%と6.68%からそれぞれ1.28%と5.53%に低下した。

中国政府は国防法や予算法などの法律法規に基づいて、国防費に対する厳格な割り当てを行っている。毎年の国防予算は国家予算案に組み込まれ、全国人民代表大会が審査・許可している。中国の国防費は主に軍人員の生活費、訓練の維持費、装備費の3つの部分から成り、新型兵器を含むすべての武器装備の研究、実験、調達、修理、輸送、保管の費用が毎年公表される軍事予算に組み込まれる。

中国は平和的発展の道を歩み続け、防御目的の国防政策を実施する。中国は13億人超の人口を抱え、国土面積も広く、海岸線も長いが、国防費はその他の主要国と比べて少ない。2011年の中国の国防費の対GDP比はわずか1.28%だったが、米国やイギリスなどは2%以上だった。中国の限りある軍事力は国家主権と安全、領土を守るためのもので、他国を威嚇することは決してない。

ここまで話して急に、ユダヤの「人間は考え、神は笑う」という古いことわざを思い出した。神に多く笑わせて、私たちは多く考えるべきだと思う。私が今考えている問題の一つは、非常に多くの西側の記者が毎年中国の軍事費に特に注目するのはどうしてかということだ。実は、数字は重要で、私たちが発表している数字は非常に透明なものだ。もう一つ重要、あるいはさらに重要、透明なことがある。それは中国の軍事力と外交はすべて平和を維持するためということだ。中国は世界平和のために、すべての平和を愛する国・人民と共に多大な努力をしてきた。

中国はまだ社会主義の初級段階にあり、今も発展途上国である。1人あたり所得を見ると、世界ではまだ低い。数日前、楊潔チ外交部部長は、2011年6月までに、中国は2044人の平和維持部隊の隊員を派遣し、世界12の地域で平和活動に参加したと述べた。中国の海軍はこれまで8回にわたってアデン湾とソマリア海域で商船を護衛した。しかも、中国の商船だけでなく、数千隻の中国と外国の商船を護衛したことがある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月4日

 

 

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