人民代表が熱く「雷鋒精神」を論じる

 

文=于文

雷鋒は中国では誰にも知られている名前である。彼は1940年生まれで、戦火と貧困と旧社会に苦しめられながら育った。1949年に新中国が成立したのち、人民政府は彼を学校で学ばせた。19歳の年、雷鋒は中国人民解放軍に参加し、普通の兵士となった。

雷鋒
中国人の印象のなかで、雷鋒は「人を助けるのを楽しみとする」、「無私奉公」という言葉と深く結びついている。彼は休みの日を利用して、利用客がもっとも多い駅に行き、旅客の荷物運びを手伝ったり、建築現場で無償で手伝いをしたりした。彼の生活は質素で、給料を節約してためたお金を被災地に寄付した。彼にとってこうしたことは日常生活の一部分であったが、こうした身近な些細な事柄が、中国の人々を代々感動させてきたのである。1962年、雷峰は不幸にも事故にあい、わずか22歳で亡くなった。

1963年3月5日、毛沢東主席は「雷鋒同志に学ぼう」と記し、雷鋒の精神を全国津々浦々にまで伝え、この日は中国人が雷鋒をしのぶ日となった。

人民代表大会の代表が雷鋒精神を語る

今年は雷鋒が亡くなって50年目となり、本日は49回目の「雷鋒に学ぶ記念日」である。おりしも第11回全国人民代表大会(全人代)第5回会議の開幕式の際に、全人代代表たちは熱く雷鋒精神を論じ、多くの雷鋒に関係する議案も提出された。

全人代代表の譚晶は、中国でも有名な歌手であるが、同時に中国青年ボランティアのイメージキャラクターを務めている。今年、彼女は五回目のボランティア促進に関する立法案を提出するつもりだ。譚晶は新時期の歴史環境のもとで、「雷鋒精神とボランティアサービスとの関係」をいかに読み解くかという話題に及んだとき、「雷鋒は人に尽くすことを我が楽しみとした青年の鑑であり、中国のボランティア精神は雷鋒精神が転化したもので、時代の呼び声であり、現在の志をもつ青年の内心の呼び声であると言ってもよいでしょう」と語った。

全国人民代表大会の代表で、軍人歌手の譚晶

長沙からやってきた全人代代表の呉建平・李煥然・周兆達・黄志明・許菊雲・羅美元・向文波らは、公民道徳の最高賞である「中国雷鋒賞」を設立しようという議案を連名で出した。呉建平・李煥然らの代表は、「雷鋒」という名を冠した国家クラスの賞「中国雷鋒賞」を、さまざまな業界で人のために尽力し、黙々と貢献しているすぐれた人に授与することは、雷鋒に学んで、よいことを行おうと人々を励ますことになると語る。「中国雷鋒賞」は中国政府が設立した公民道徳建設における最高賞になるだろう。

羅美元代表はさらに、雷鋒に学ぶ活動を重視して宣伝に力を入れる必要があり、雷鋒に学ぶ活動宣伝の報道メカ二ズムを常態化させることを建議している。彼女は各省・自治区・直轄市すべてに新たな「雷鋒放送局」を開設するか、各省・自治区・直轄市政府が公共宣伝に影響力のある放送局を「雷鋒放送局」として授権することを希望している。

雷鋒はわれわれの傍に

実際、人民大会堂の会場においても、代表委員の駐在地においても、多くの「雷鋒」が自分の役割をしっかりと守り、静かに貢献を行っている。王梅は人民大会堂のサービス係で、彼女の任務はホール入り口に立ち、代表や記者たちを案内することである。会議が午前9時から始まる場合、彼女は7時半きっかりにこの職場につき、1日の会議が終了し、代表や記者たちがすべて大会堂から立ち退くまで、そこにいなければならない。休憩時間以外、彼女は8時間以上そこに立ち続けている。記者が取材したとき、彼女はとても困っていた。というのも、規定によれば、仕事時間内には、ほかの人と仕事に無関係な雑談をしてはいけないことになっていたからである。彼女は言った。「この入り口は私の職場で、必ず任務をまっとうしなければなりません」

王梅のような人はたくさんいて、社会生活の正常な運行のために、そしてほかの人に利便を提供するために、彼らはこつこつと仕事に励み、無私の奉公を行っている。雷鋒が亡くなって50年がたつが、彼は決して忘れ去られることなく、彼の精神は今日まで依然として伝承され、発揚されているのである。

 

人民中国インターネット版 2012年3月5日

 

 

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