現在、中国経済が様々な困難に直面している。しかし、角度を変えて見てみると、同じ線上にあるように簡潔に見えてくる。それはつまり、体制・メカニズムの制限である。
今年の政府活動報告は、更に大きな決心と勇気を持って引き続き、全面的に経済体制・政治体制などの各項目の改革を推し進め、発展の難題を解決していくことを挙げている。今年の改革の重要任務には、多様な所有制経済の共同発展、収入分配制改革の推進などが含まれている。
「改革は、今年の中国の経済問題を解決に導くだけでなく、経済の長期的な発展の潜在力と活力を活性化することもできる」と全国政協委員、中国政策研究室の鄭新立元副主任は強調する。
報告書は、非公有制経済の発展の各政策・対策を整備し、着実に促進し、独占を打ち破り、参入を緩和し、民間投資が鉄道・市政・金融・エネルギー・電気通信などの分野に参入することを奨励することを挙げている。
国家発展改革委員会は現在、45の部門を招集し、作業計画・日程表などを協議して作成しており、今年上半期には、民間投資が健全に発展することを後押しする詳細な施行細則を打ち出すことを目指している。
全国政協委員、天正集団有限公司の高天楽取締役会長は、「民営企業はこれらの政策に大いに注目しており、今後の発展の見通しにも関係してくるため、意欲満々である。民営企業が最も関心を寄せているのはインフラ設備と金融で、特に金融が発展の原動力を提供してくれることに期待している」と指摘する。
遅福林委員は、「国有経済と民営経済はどちらも動揺することなく迅速に発展する必要がある。重要なのは、生産要素を平等に使用し、公平に競争することであり、そうすれば、中国経済の発展効率の上昇と活力の増強を促進する事ができる」と指摘する。
所得分配の改革は人々に密接に影響し、長期的な関係性がある。報告書は、所得分配体制改革の全体的な方案を打ち出すことに力を入れることを上げている。
遅福林委員は「所得分配制度の改革は消費拡大と社会の公平性に繋がる。『低所得者の収入増加、中等所得者の拡大、高所得者の合理的な収入調整』の考えは早い段階から決まっていた。そして、この改革はわずかに動き出せば、全体に影響が及ぶため、各方面の利益を考慮し、協力関係の調整を行なった状況で、潔く判断し、迅速に実施する必要がある」と強調する。
「今後の中国経済の発展の見通しは、改革で決まる」と鄭新立委員は強調する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月5日
|