文・写真=孫雅甜
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全国政協常務委員で、全国政協経済委員会副主任の厲以寧 |
3月6日午後3時、全国政協第11期第5回会議は、人民大会堂において「穏中求進(安定を維持し前進)、経済・社会を科学的に発展させる」をテーマとして記者会見を行い、全国政協常務委員で全国政協経済委員会副主任の厲以寧が「穏中求進」に対する見方を述べ、「今年国内総生産(GDP)の成長目標を7.5%、消費者物価指数(CPI)の上昇率を4%と定めたのは適切だ」との考えを明らかにした。
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この記者会見のテーマ「穏中求進(安定を維持し前進)、経済・社会を科学的に発展させる」に関心を引かれ、多くの記者が取材に駆けつけた |
厲副主任は、「穏中求進」の「進」とはすなわち経済成長の質を高めることだとした。これには第1に、構造を合理化すべきで、構造調整を経て、構造をよりバランスの取れたものにすることだ。なぜなら、ご存じのようにGDPの構造はGDPの総量より問題を明らかにしているからだ。第2に、必ず経済を低炭素化の過程の中で進め、省エネ・排出削減、環境保護により力を入れなければならない。第3に、必ず民生改善に力を尽くし、人々の生活を高めなくてはならない。
2011年、私たちは十分な雇用、物価の基本的安定、一定の経済成長率の確保、国際収支バランスの維持をしていくと話した。中国は昨年このように行ったが、今年もやはりこのように行う。しかし、今年は構造調整をより重要な位置に置くべきである。政協委員たちはみな今年のGDP成長目標7.5%を適切なものだと見なしているが、適切さはどこにあるのだろうか? 中国は単純に効率を顧みず、構造を重視せずに、単純に経済を成長させるルートではなく、現在は、成長の過程で構造調整を行おうとしており、このため経済成長率を7.5%に維持するのは適切なことなのだ。
次に、環境保護分野での任務・業務・取り組みを拡大することだ。もし経済成長の速度を速めるために環境汚染がさらに深刻なものになったなら、省エネ・排出削減の課題は達成されず、私たちの経済が「穏中求進」と言うこともできない。
第3に、物価の上昇を抑制しなければならない。2012年のCPI上昇率を4%にするという目標の達成はたやすいものではない。これは、中国が現在不確定な国際環境で直面しているためであり、このような環境下でいかにすれば、輸入型のインフレが以前のように国内の物価上昇する事態を招かずにいられるだろうか? たとえば、石油価格はコントロールできるか? またたとえば、何年も連続で豊作が続いていても、今年の気候がいったいどうなるか? 多くの条件はコントロールできないもので、このためこの目標を達成するのはたやすいものではない。
最後に、厲副主任は以下のように述べた。経済成長を伸ばすのは難しくはなく、投資を拡大し、貸付を増やせば経済成長率は高まる。しかし、そうすることは私たちの「穏中求進」の方針に反するものだ。このため、私たちは今年のGDP7.5%とCPI4%は適切なものだと考える。
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記者会見が人民大会堂で開催されている |
人民中国インターネット版 2012年3月7日
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