中国の温家宝総理は6日、第11期全国人民代表大会(全人代=国会)開会中の北京の人民大会堂で、甘粛省代表団と政府活動報告の審議を行った。温総理は西部大開発の最優先課題として、住民の生活保障・改善を挙げた。中国共産党の機関紙、人民日報が伝えた。
馬暁琴氏、嘉木様氏、劉基氏、李建華氏、蘇広林氏ら各代表が、辺境にある少数民族地域の発展や黒河流域の総合整備、蘭州新区の建設、伝統文化の保護・継承などをめぐり、活発な発言を行った。
代表らの発言を聞いた温総理は「甘粛省の発展は西部大開発の縮図」とした上で、西部大開発の今後の方向性として(1)西部大開発は長期的なプロセスであり、科学的発展観の要求に基づいて、西部大開発の新たな10カ年計画を全面的に実施するとともに、政策支援を強化し、西部地域の総合的な経済力と住民の生活水準を向上させる(2)特色ある優位産業の発展を加速させ、資源の強みを経済の強みへと転換し、西部地域の自助発展力を強化する(3)住民の生活保障・改善を西部大開発の最優先課題として、社会事業の発展に力を入れ、西部地域の住民に改革発展の成果を還元する(4)インフラ建設と生態環境の保護を今後も推し進め、西部地域の維持発展力を強化し、それを数年ひいては数世代にわたって継続する--の4点を挙げた。
「人民網日本語版」 2012年3月8日
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