中国人民政治協商会議第11期全国委員会(全国政協)第5回会議は10日午前、「新エネルギーの発展とクリーンエネルギー」について記者会見を開き、全国政協委員の張国宝、邵秉仁、王炳華、李河君、牛文元の諸氏が国内外メディアの質問に答えた。
全国政協委員である中国国家エネルギー局の張国宝局長は、中央電視台(CCTV)記者から中国の新エネルギーの発展についての質問を受け、以下のように答えた。
近年、中国の新エネルギー製品の発展は非常に著しく、世界的にも注目を集めている。アメリカのオバマ大統領は年頭教書でも中国を取り上げ、アメリカは新エネルギーの開発において中国に後れを取ってはいけないと述べている。そのため、私は中国の新エネルギー製品はここ数年、目覚しい発展成果を出していると感じている。中国の太陽エネルギー製品の生産量は既に世界トップとなり、輸出している太陽エネルギー製品が世界貿易額に占める割合は50%を超えている。
一方、中国国内で生産している太陽エネルギー製品の90%あまりは海外に輸出されており、国内には10%ほどしか残らない。そのため、業界関係者からは、中国国内の太陽エネルギー製品の市場を促進して欲しいとの声が上がっている。中国の太陽エネルギー製品はなぜここまで急速に成長を遂げてきたのか、また大部分の製品はどこに輸出されているのか。そこにはEUやその他の西洋諸国で、太陽エネルギーの発展に政府が補助金政策を実施している背景がある。
例えばドイツでは、屋根計画を推進しており、国民が家の屋根に太陽光パネルを設置することを奨励し、補助金政策を実施している。そのため、ある時期、ドイツとその他の欧州諸国で、太陽エネルギーの需要が非常に高まり、中国で太陽電池などの買付けを行なっていた。
中国国内の太陽エネルギー製品市場には確かに活気が足りない。現時点での中国の太陽光発電の設備容量はたったの220万キロワットしかなく、4億5000万キロワットの総設備容量に比べると、微々たるもので1%にも満たない。その要因は様々で、太陽光発電による電力使用量が他のエネルギーよりも遥かに高い事が普及しない主な原因だ。
政策による対応が不足していることも一つの要因である。風力エネルギーの始動は割と早かったため、風力発電の国内での規模は太陽エネルギーよりもいくらか大きい。これらの問題は次の段階において、政策面から解決していく必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月10日
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