2011年の中国の税収が9兆元規模に達し、各方面から減税政策を強く求める声が上がっている。中国財政部報道官、事務局局長の戴伯華氏は取材に対し、「今年は中小企業・特にミクロ型企業の税負担を軽減し、営業税から付加価値税への切り替えを行なう試作など5つの方面で構造的減税政策を着実に推進していく」と話した。
「両会」で減税の声相次ぐ
データによると、昨年の中国の税収総額は前年同期比22.6%増の8兆9720億元に達した。
5年連続で20%前後の伸び率となり、減税政策への関心が高まっている。今年の「両会」でも減税に焦点が集まり、減税に関する提案や議案を提出する代表や委員も多く、「両会」での発言も幾度と無く減税に及んだ。
全国政協委員、聯想集団(レノボ・グループ)の楊元慶・最高経営責任者(CEO)は近日、「付加価値税が国内商品の高価格を招く」と指摘した。全人代代表、復星グループ会長の郭広昌氏は、「企業の全体的な税負担を軽減し、引き続き徴税最低額を引き上げるべきである」と指摘。全国政協委員、国家税務総局の許善達元副局長は「政府の財政収入が国内総生産(GDP)に占める割合はもはや低くない。ミクロ型企業への減税政策を強化すべきである」と述べた。全国政協委員、中国国際金融有限公司の李剣閣取締役会長は提案において、「大幅な広い範囲での減税政策が目下の急務であり、できる限り力を尽くすべきである」と述べている。
財政部減税政策の実施を再表明
3月8日、財政部報道官、弁公庁主任の戴柏華氏は、「今年は5つの方面において構造的減税政策の更なる推進を目指す。
(一)中小企業、特にミクロ型企業の税負担を軽減する。
(二)税収政策への支援を強化し、新たな個人所得税法を実施し、個人所得税・給与所得税の控除額を引き上げ、税率構造の合理的調整を行なう。
(三)営業税から付加価値税への切り替え試作を着実に推進する。
(四)物流企業の営業税差額納税の試験実施範囲を拡大する。
(五)比較的低めの輸入暫定税率を実施する」ことなどを明らかにした。
実のところ、上記の減税政策はほとんどが昨年年末に発表されたものである。これ以前に、財政部の謝旭人部長は、今年の両会期間中の記者会見で既に「今年は構造的減税政策の更なる改善をめざし、企業と国民の税負担を軽減し、既に発表されている減税政策を着実に実施していくこと」を明確にしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月10日
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