「中国の政府活動報告は経済・社会発展面で中国が依然多くの困難や試練に直面していることを明確に認識しながらも、将来に対しては相当楽観的で、2012年の活動計画には実務と開放の精神が具体化されている」。米紙ニューヨーク・タイムズはこう論じた。一方、英紙フィナンシャル・タイムズは中国と中国政府にとって2012年は「極めて複雑で、極めてチャレンジングな」1年になると報じた。
中国は確かに複雑な問題を抱え、その前進には非常に厳しい試練が立ちはだかっている。これは中国のイメージを形作る不可分の一部だ。中国の発展の展望を探るには、この点について深く考える必要がある。
近年の「両会」(全国人民代表大会と全国政協会議)では、従来と異なる相互作用が見られる。社会道徳、食品の安全性の監督、貧富の格差、そして住宅価格の動向に庶民は関心を寄せ、代表や委員は熱く議論し、幹部らは積極的に対応している。こうした相互作用に外国メデイアはすぐさま注目。多くの外国メディアは報道にあたり、中国の民主政治の発展・成熟についても評価し、生き生きとした中国の真の姿を世界に伝えている。
中国は発展途上国であり、人口が多く、基盤が弱く、発展が不均衡という国情は変わっていない。小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面建設、現代化の基本的実現は依然任重くして道遠しだ。東部沿海地区の豊かさは中国全体の発展水準を代表するものではない。いくつかの具体的問題において人々の訴えは様々で、非常に激しく見解が衝突することもある。こうした全ては避けられないし、覆い隠す必要もない。
中国の国家イメージは中華料理の文化的厚み、漢字の奥深さなど中国的要素によって示すことができる。また、国際空港での中国人の言動や挙止、幹部が民衆の意見を聞くやり方にも体現される。複雑な問題と厳しい試練を前に、中国社会がいかにして共通認識を形成し、出口を見出すかも、同様に国家イメージを形作る重要な一部だ。
「両会」が中国の抱える問題を公開し、観察や論評を世界に認めていることは、度量の大きさだけでなく、それ以上に問題を直視して解決する勇気と自信をはっきりと示すものだ。スペインの中国問題専門家、マエストロ氏は「現在世界情勢は激変し、経済回復の基調は依然不安定だ。中国は世界第2の経済大国であり、「両会」で発せられた情報は人々に注目され、責任ある大国としての中国のイメージを存分に示した」と述べた。
真のイメージは最も感化力がある。「両会」は中国のイメージをより豊かにすると同時に、中国のイメージをどのように描き出すかについてのわれわれの認識も深めた。
「人民網日本語版」 2012年3月10日
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