【香港鳳凰衛視記者】人民元為替レートの変動幅の拡大に関してですが、周総裁がこの発言を行なった後、各方面で大きな波紋及び、外部からは、中国が米ドルの下落傾向を無視した大胆な行動に出ているとの声も上がっている。これに関してどう思われますか。また、これは今回の人民元の切り上げが終わりを迎えようとしていると言うことでしょうか。人民元の切り上げを避けるために、中央銀行は更なる市場介入措置を取るのでしょうか。
【中国人民銀行の周小川総裁】人民元為替レートの変動は主に、中国の国際収支の状況と関係があると言っていいだろう。なぜなら、為替レートの変動は、単一の通貨だけでなく、米ドルの変動、ユーロの変動、日本円の変動にも影響を及ぼす。そのため、主要な通貨が不安定な状況になれば、上昇であれ下降であれ、この角度から言えば、人民元の変動には柔軟性が必要であり、他の通貨の変動に対応する必要がある。もちろん、私が先ほど述べたように、人民元の変動は国際市場の変化だけでなく、我々の国際収支の状況によるところが大きく、外国為替市場で発生する需給関係の必要性に関係するところが大きい。
人民元の切り上げのプロセスが終わったかと言うことに関して、それは市場の需給関係によって決まるものと考えており、そんなに簡単に断言できるものではない。このプロセスに関して、認識しなければならないのは、世界の経済がアンバランスで、中国の経済発展にもアンバランスや不調和、持続不可能な問題があり、修正していくプロセスは短期的なものではなく、非常に明確なラインがあって、そこまで到達したら終わりと言うような生易しいものでもない。
そのプロセスにおいて、中央銀行も外国為替市場の参加者であり、決まった法則に従って市場の需給に対しある程度の介入を行なう。総じて言えば、人民元為替レートがバランスの取れた状態に近づけば近づくほど、市場の需給は大きな効果を発揮する。つまり、市場の需給関係がより大きな効果を発揮するために、中央銀行は市場へ介入する度合いを健全に弱めていくだろう。それにより市場の需給を基盤とした管理された変動為替レート制度がより反映されるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月12日
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