政府活動報告(2012)

 

引き続き穏健な金融政策を実施する。金融の総量を適正化し、慎重かつ柔軟な運営を進めるという要請に基づいて、経済の安定したより速い発展の促進、物価安定の維持と金融リスクの予防をともに配慮する。①さまざまな金融政策手法の総合的な運用により、マネーサプライや銀行貸出資金の需給を上手に調節し、社会の融資総量の適正な伸びを保つ。広義のマネーサプライ(M2)の伸び率は一四%とする。②銀行の貸出構造を適正化させ、建設中または建設の継続を必要とする国家重点プロジェクトと保障タイプ住居プロジェクトの建設をサポートし、産業政策に合致し、かつ市場ニーズのある企業、とくに小企業・零細企業への金融支援を強化することにより、実体経済部門の資金調達コストを確実に引き下げる。エネルギー消費が過大、汚染がひどい、生産能力が過剰といった業種への融資を引き続ききびしく規制する。③人民元為替レートの形成メカニズムを充実させ、人民元為替レートの管理変動相場制の柔軟性を強め、人民元為替レートの合理的な均衡水準での基本的な安定を維持する。外国為替市場の発展に力を入れ、外貨建て金融商品を豊富にし、同市場の主体のためにより多くの為替ヘッジのツールを提供する一方、外貨準備をよりよく管理、運用する。④金融のシステムリスクの予防と監視・管理を協調する仕組みを確立し、健全化させ、リスク回避能力を強める。クロスボーダーの資本移動に対する監視を強化する。各種の貸借行為を規範化する一方、民間金融の健全な発展を導く。

今年度の活動に全面的に取り組むには、発展理念の基調を際立たせ、あくまで活動の基軸にしたがい、統一的に企画して各方面に配慮し、バランスよく推進するという方針を守りつづけた上で、経済の安定成長と物価の安定化や経済構造の調整、さらに民生の優先、改革の強化、調和の促進、これらをよりよく結び付けなければならない。経済の安定成長とは、内需拡大と外需の安定を維持し、実体経済の発展に大いに力を入れるとともに、内外のさまざまな不安定・不確実な要因の影響を乗り越えることに努め、兆候や傾向のある問題を早急に解決し、経済の安定した運営を維持することである。物価の安定化とは、引き続き総合的措置を講じて、物価総水準の基本的な安定を保ち、下落に向かいつつある物価の反騰傾向を防ぎ止めることである。経済構造の調整とは、支援分野と規制分野を明確にし、経済成長の質とパフォーマンスを向上させ、経済発展の調和性と持続可能性を増強させることである。民生の優先とは、あくまで民生の保障・改善を活動の根本的な出発点と立脚点とし、社会の公正と正義の促進をいっそう際立たせ、人民大衆が実益を得られるような仕事を確実に行うことである。改革の強化とは、より大きな決意と精力で改革開放を推し進め、経済社会の長期にわたる健全な発展を妨げる体制的、構造的な矛盾の解決に力を入れ、一部の重点分野とカギとなる部分で新たな躍進を成し遂げ、開放によって改革、発展、イノベーションを促進することである。調和の促進とは、改革、発展、安定という三者の関係を正しく処理し、さまざまな矛盾とリスク要因を積極的かつ効果的に解消することにより、局部的な問題が全局的な問題にエスカレートしてしまうのを防ぎ止め、社会の調和と安定を促進することである。

 

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