|
2011年度国民経済・社会発展計画の執行状況と2012年度国民経済・社会発展計画案についての報告 |
(十)社会建設を全面的に強化し、公共サービスの能力とレベルを向上させる。⑴ 教育事業の改革と発展を速める。教育への投入をさらに増やす。今年度の国家財政による教育費支出は対GDP比四%に達し、教育に振り向ける中央予算枠内の投資の割合は七%前後となる。義務教育の資源を中・西部地区、農村、辺境地区、民族地区および都市部の恵まれない学校へ傾け、義務教育の普及で収めた成果を定着させ、引き続き小中学校の校舎安全プロジェクトを実施し、義務教育段階の学校の標準化整備を推進し、寄宿制学校の合理的な配置・建設を図り、生活環境が厳しい僻地の農村の学校に勤務する教師専用の短期職員寮の整備を強化する。スクール・バス管理制度を確立し、健全化する。義務教育を受けている農村児童・生徒の学校での栄養摂取を保障する長期的で効果的な仕組みを構築し、整備する。職業教育の基礎能力を向上させ、教育基礎が手薄な民族地区の県における一般高校の運営条件を改善する。農村で就学前教育の発展を推進する。特殊教育システムを完備させる。多数の生活困窮者が集中する特別困難な地域において貧困扶助教育プログラムを実施する。中・西部地区の大学の運営条件の改善をサポートする。教育情報化の建設を推進する。二〇一二年度の九年制義務教育保持率は九一・八%、高校段階の粗進学率は八五%に達する見通しで、一般大学の学生六八五万人、大学院生五八万四〇〇〇人を募集する予定である。⑵ 医療サービスと公衆衛生サービス体系を充実させる。医療衛生面の応急対策と重大疾患の予防・抑制対策を強化する。児童医療サービス体系、重大疾患の予防・抑制体系、末端医療・衛生サービス体系の整備をいち早く推進し、基本的公衆衛生と重要な公衆衛生サービス・プロジェクトを実施する。引き続き人口と計画出産関係のサービス機構の整備を推進し、農村女性向けの子宮頚ガン・乳ガンの無料検診の適用範囲を広げ、妊娠前の健康診断無料化の試行範囲を六〇%の県(市、区)にまで拡大する。二〇一二年度は、医療衛生事業の発展の支援に中央予算枠内の投資を二三〇億元計上して、一〇〇〇人当たりの病院・郷鎮診療所のベッド数は三・七二床に達し、六%伸び、一万人当たりの全科医師数は〇・八九人に達すると見込まれる。⑶ 社会主義文化を大いに発展・繁栄させるよう促す。社会主義の中核的価値体系の整備を推進する。文化体制の改革を深化させる。公益的文化事業の発展に力を入れ、都市・農村をカバーする公共文化サービス体系を充実させる。引き続き文化情報資源の共有プロジェクト、村々へのラジオ・テレビ普及プロジェクトなど重点的な文化利民プロジェクトを実施する。地区・市レベルの図書館、文化館、博物館の建設をスタートさせる。各種の文化遺産・自然遺産の保護を強化する。哲学・社会科学を発展・繁栄させる。報道・出版、ラジオ・テレビ、文学・芸術などの事業を鋭意発展させる。二〇一二年度は、ラジオ・テレビ放送の人口カバー率がそれぞれ九七・二六%、九七・九二%に達する見通しである。文化産業の構造調整と科学技術イノベーションを推進し、優れた伝統的な中華文化を大いに高揚する。一群の重要な文化産業プロジェクトを実施し、伝統的文化産業を大きく発展させ、新しい文化業態の創出を急ぎ、文化産業が他の産業と連携して発展することを促進する。公共スポーツのサービス体系を充実させ、大衆スポーツのレベルを向上させる。⑷ 社会管理の強化と革新に努める。国の基本的公共サービス体系の計画を作成・実施し、都市・農村のコミュニティーを中核とする末端の社会管理サービスプラットフォームの整備を強化し、公共サービス情報と社会管理情報の共有を促す。社会信用体系の整備を推進する。社会組織の発展を誘導し、規範化させる。総合的防災・減災体系を充実させる。社会発展の情勢と潜在的なリスクへの評価と動態モニタリングを強化し、大衆の合法的・合理的な訴えを適切に解決し、社会治安や安全生産、食品・医薬品安全の監督と応急管理などの作業にしっかり取り組み、社会の調和と安定を維持する。
| |
|
|
|