2011年度国民経済・社会発展計画の執行状況と2012年度国民経済・社会発展計画案についての報告

 

(七)教育、医療衛生、文化など社会的事業は全面的な発展をとげた。

教育事業の改革と発展を積極的に推し進めた。引き続き農村義務教育経費の保障水準を引き上げたことで、児童・生徒一人当たりの年間公用経費基準額がさらに一〇〇元上がり、中・西部地区の小学生と中学生一人当たりの年間公用経費がそれぞれ五〇〇元と七〇〇元に達した。生活困窮者が集中する特別困難な地域で義務教育段階の農村児童・生徒を対象に営養改善プログラムをスタートした結果、二六〇〇万人の農村児童・生徒がその恩恵に与った。九年制義務教育保持率(九年の年限を中退せずに全うする割合)は前年度より一・八ポイント高い九一・五%、高等学校への粗進学率は前年度より一・五ポイント高い八四%となった。一般大学の入学定員六八一万五〇〇〇人、大学院の入学定員五六万人という計画目標はいずれも達成された。末端医療衛生サービス体系がいっそう充実し、全科医師(総合医)臨床養成基地の整備と末端医療衛生情報化事業が開始され、一〇〇〇人当たりの病院・郷鎮診療所のベッド数が三・五一床に達し、前年度比七・三%増となった。文化体制改革の深化と社会主義文化の大いなる発展と繁栄の促進に向けて中央が全面的に手を打ったことにより、公共文化サービス体系の整備が著しい成果をみせ、文化産業が急速に発展したほか、「村々へのラジオ・テレビ普及」プロジェクトや、文化情報資源共有プロジェクト、報道・出版東風プロジェクト(少数民族メディアの発展を図る取り組み)が重要な進展をとげ、国の文化遺産・自然遺産の保護を目的とするインフラ整備が一段と強化され、国家博物館改築・拡張プロジェクトと国家話劇院劇場プロジェクトが竣工した。哲学・社会科学、報道・出版、文学・芸術などに関連する事業が大いに発展した。全国の主要観光地と観光ルートのインフラ整備がいっそう進み、観光産業の規模が引き続き拡大したことで、観光客受入数が延べ二七億八〇〇〇万人に達し、一二・七%伸びた。人口の自然増加率は四・七九‰で、計画目標を達成した。社会高齢者福祉サービス体系の整備が加速して、高齢者一〇〇〇人当たりの養老施設のベッド数が二〇・一床に達し、前年度比一一・七%増となった。全国健康増進プログラムが浸透し、スポーツ事業が急ピッチで進展した。障害者を対象としたリハビリ・介護プロジェクトがスタートした。

(八)改革開放は引き続き深化した。

重点分野と肝要な部分の改革が新たな一歩を踏み出した。集団所有林の林権制度改革が二五の省においてほぼ完了し、国有営林場の試験的改革が正式にスタートしたほか、水利の整備・管理体制の改革も順調に進められた。国有企業改革が引き続き深化し、送電会社のコア業務と付随業務の分離を目指す改革が実質的な進展をとげ、電気通信・放送・インターネットの三つのネットワークを融合する「三網融合」モデル事業が各直轄市と各省(自治区)の省都およびその他の条件の整った都市に押し広げられた。小企業・零細企業の助成策を制定・施行したことにより、非公有制経済の発展を支える体制面の環境が一段と整った。資源関連製品の価格改革を着実に進め、石炭・電力価格総合調整案と家庭用電気従量料金制の試験的導入に関する指導的意見を公布し、天然ガスの価格形成メカニズムの改革を一部の地域で試験的に行い、汚染物質排出権の有償使用・取引の試験的導入と水の供給価格の改革を順を追って推し進めた。全国民基本医療保険システムがある程度整い、都市・農村のほぼすべての公立末端医療衛生機関で基本医薬品制度が導入され、公立病院の試験的改革が着実に進められた。改正した資源税暫定条例を公布・施行し、個人所得税改革案を公布・実施した。マクロ・プルーデンス金融政策(システミック・リスクに対応するため、金融機関全体に行う政策)の枠組みづくりに着実に取り組み、差別準備金動態調整メカニズム(金融機関の経営状態などに応じて、個別の預金準備率を設定するシステム)を適用し、現代銀行の特徴に合致するコーポレート・ガバナンスの仕組みを充実させ、クロスボーダー取引・投資における人民元建て決済を全国に広げた。国有演芸機関の企業化・体制改革が実質的な進展をとげ、時事・政治系以外の新聞・雑誌出版機関の改革が本格的にスタートし、教育体制改革の試行作業がスムーズに進められた。また、国家包括的改革テスト(「新特区」事業)を積極的に推し進めた。

開放型経済のレベルはさらに向上した。輸出入貿易の均衡化が進んだ。貿易輸出入総額は二二・五%増の三兆六四二一億ドルとなり、そのうち、輸出は二〇・三%増の一兆八九八六億ドル、輸入は二四・九%増の一兆七四三五億ドルであった。貿易黒字は一五五一億ドルで、前年度より二六四億ドル減少した。外資利用の構造がさらに充実した。非金融分野における外資直接投資の実質利用額は通年で九・七%増の一一六〇億ドルとなった。なかでもサービス業の外資利用額が二〇・五%伸びた。外国借款の利用額は二三%増の二五二億ドルであった。「海外に出て行く」企業が着実に増加した。金融分野以外の対外直接投資額は通年で六〇一億ドルで、前年度と比べてほぼ横ばいであった。対外受注工事完工の売上高は一二・二%増の一〇三四億ドルであった。

 

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