中国人は静岡のここに注目している
スポット①富士山本宮浅間大社
日本情緒たっぷり――絵馬に恋心をしたためて
大噴火を繰り返した富士山を鎮めるため、浅間大神を祀ったことが起源。富士登山の玄関口のひとつで、全国に1300以上ある浅間神社の総本宮である。最近では強力なパワースポットとして注目されている。
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富士山本宮浅間大社 |
『ドゥララの昇進物語』ではヒロインが二回訪れた重要なスポット。交際をしていた恋人と初めに訪れた時、二人はそれぞれ、絵馬に願いを書き込んだ。彼らの願いが最終的に叶ったことから、このドラマを見た多くの若者が、富士山本宮浅間大社を「恋の願掛けのための聖地」として憧れ、訪れている。
スポット② 静岡市
子どもたちをひきつける――アニメキャラクターの故郷
おかっぱ頭に赤いほっぺのアニメのキャラクター「ちびまる子ちゃん」は、静岡県清水市(現在は静岡市清水区)で生まれた。清水区にある「ちびまる子ちゃんランド」(S-PULSE DREAM PLAZA内)を訪れた中国からの観光客は4000人以上。運営会社側は今後、案内スタッフとして中国人留学生を雇用するなど、さらに充実した対応サービスを考えている。
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清水区のS-PULSE DREAM PLAZA内にある「ちびまる子ちゃんランド」。入口に中国語の看板が設置されている |
葵区長沼にある 「バンダイホビーセンター」 |
アニメ「機動戦士ガンダム」に登場する人気ロボットのプラモデル「ガンプラ」に夢中な中国のマニアにとって、静岡市葵区にあるバンダイホビーセンターも憧れの場所である。ガンプラは日本の玩具店だけでなく、中国向けの輸出品もこのバンダイホビーセンターの工場で生産されている。毎年5月、静岡市で開催される「静岡ホビーショー」も、中国のマニアに注目されている。
スポット③伊豆半島
「踊り子」の舞台――「日本」の魅力を凝縮
意外なことに、「伊豆」という地名は、中国では非常に知名度が高い。それは川端康成の『伊豆の踊り子』を読んだ人が多く、その映画を見た人も多いからである。ここから見る富士山の絶景、豊かな温泉、新鮮な魚介類、細やかな人情……「日本」そのものを凝縮したような土地柄が、中国人観光客を楽しませる。
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河津七滝の近くにある「伊豆の踊子」像 | 伊豆の長浜海岸から眺める富士山(写真提供・静岡県) |
また近年では、中日両国で人気のある日本人コラムニスト、加藤嘉一さんの自伝的著作『従伊豆到北京有多遠』(伊豆から北京はどのくらい遠いのか)(江蘇文芸出版社)が中国で話題を呼び、「伊豆」への関心を高めている。
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