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中国の新指導層、改革のシグナルで新政を示す

 

今年の両会(全国人民代表大会・全国政治協商会議)では新たな国家機関指導者が誕生し、中国の小康(ややゆとりのある)社会の全面的な建設の新たな出発点となる。この歴史的な節目に、海外メディアの視線は両会に引きつけられている。海外の専門家は、「今後数日に渡り、世界2位の経済大国はスポットライトを浴び、全世界の注目を集めるだろう」と指摘した。

指導層、改革のシグナルを発する

両会開幕前に海外メディアによって最も頻繁に報じられた言葉は、「改革」だ。海外メディアは、「次の中国共産党指導層は中国の道に対して自信を深めており、強い改革のシグナルを発し、世界に希望を抱かせている」と伝えた。英紙フィナンシャル・タイムズは、「新たな指導層の頻繁な動きに伴い、中国の新政の原型が示されている」と報じた。

英紙デイリー・テレグラフは、習近平総書記の「鋭い批評を受け入れなくてはならない」という講話は、改革推進を願う人々を励ますものだと伝えた。

米AP通信は、「中国の新たな指導層は両会という注目度の高い場において、中国の未来に関する計画を立て、繁栄・富強・公平による社会を構築する」と指摘した。また過去数ヶ月に渡る腐敗撲滅・清廉な気風の推進を例にあげ、「中国共産党の新たな指導者は課題をチャンスに変化させ、中国人および全世界に、中国の未来に希望を抱かせた」と驚嘆した。

新政府の直面する課題とは?

米誌ウォール・ストリート・ジャーナルは一連のデータを用い、中国の改革にかかる費用が非常に高額になると予想した。同誌は記事の中で、「中国国務院発展研究センターの予想によると、1人の出稼ぎ労働者に教育・保障性住宅(低所得者層向けに提供される安価な住宅)を提供するために、政府は短期的な支出として2万4000元(約36万円)を拠出することになる。中国の出稼ぎ労働者は約2億6000万人に達するが、その10分の1の市民化をさせるとしても、初期費用として6300億元(9兆4500億円)が必要になる。これは中国の2012年のGDPの1.2%に相当する」と分析した。

ブルームバーグは、「中国の新たな指導者は、より強い圧力にさらされる。彼らは具体的な措置を講じ、腐敗撲滅・所得格差縮小に関する公約を実現しなければならない。10年前と比べ、中国のネットワークコミュニティは約8倍の規模に達している。腐敗・貧富の格差・環境汚染もまた、10年前よりも深刻化している」と報じた。

毎日新聞は、「中国政府の行政効率は現在、かつてないほどの注目と監督の対象となっている」と伝えた。

春につながる門

ほぼすべての海外主流メディアが、「中国経済は今後、どのように発展するだろうか?」、「政府機関の改革はいかにして推進されるだろうか?」、「腐敗撲滅はどれほど徹底されるだろうか?」、「環境汚染はいかにして解決されるだろうか?」、「外交政策はどのように調整されるだろうか?」という、両会のホットな話題の予想に加わっている。世界はこれらの疑問符により、中国の両会に注目している。

ロイター通信は、「国務院の行政機関改革、腐敗撲滅、環境汚染などが中心的に議論される可能性がある」と指摘した。仏AFP通信と米AP通信は、両会前の北京の濃霧を取り上げ、「国民の怒りを受け、両会の代表委員は環境汚染問題を無視できなくなった」と報じた。

米ABC通信の記者は両会の開催期間について、「毎年の両会開幕時、北京の空気にはまだ冬の寒さが残されているが、天気の神様は両会の閉幕を待ち、春につながる門を開くようだ」とユーモアを交えながら伝えた。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月5日

 

 
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