「温総理の政府活動報告では、教育を明確に優先的課題に据え、さらに教育に対する投資を増やすと述べていました。これは私のような教育従事者からすれば、とても奮い立たせられることです」と、河南省の高阿莉代表は、喜びの気持ちを隠せない様子で記者に語った。
高代表は河南省商丘市実験小学校の校長で、教育事業にたずさわってすでに32年になる。32年間の基礎教育の経験から、彼女は基層部の人々の気持ちや願望を熟知している。今回の「両会」では、彼女は学校の安全のための立法と、未成年の家庭教育に関して、自分の提案と見解を提出するつもりである。
「私は30年余り小学校教師を、20年余り小学校校長を務めてきましたが、その中でしみじみと感じたのは、今の保護者は子どもの教育の仕方を知らないということです」
高代表は、家庭教育は子どもが成長するうえでとても重要なものであり、学校教育がそれに代わることはできないと考えている。彼女は国がなるべく早く家庭教育方面の法律・法規を制定し、家庭教育の主体と権利、責任と義務を明らかにして欲しいと提案している。農村地区の家庭教育にさらに多くのサポートと資金を提供し、両親が出稼ぎに出ていて不在の子ども、身体障害を持つ子ども、片親家庭の子どもなどの家庭教育問題に、特別な関心を向けてほしい。「農村には両親不在の子どもがとても多く、若い者はみな出稼ぎに行き、子どもは祖父母が面倒を見ている状況です。祖父母たちの教育レベルや教育観念、そして体力などの原因で、子どもの教育に問題が発生しやすくなっています」
議案を準備するため、高代表は冬休みの間じゅう、忙しい時間を過ごした。「大変でしたが別にかまいません。みなが本当の意味でこれらの問題を見て、理解することが大事です。教育を管理する部門とわれわれ基礎教育の現場で働く人間が共に努力し、これらの問題を解決しなくてはなりません」
自分の夢について、高代表はこのように語る。「子どもの健やかな成長が私の夢です。われわれの子どもたちが生まれたときから、完全な素晴らしい教育を受けられたらと願っています。われわれの希望、われわれの未来は、すべて子どもにあるのですから」