第12期全人代第1回会議は9日、人民大会堂で記者会見を開き、楊潔箎外交部長(外相)が中国の外交政策と対外関係について国内外の記者の質問に答えた。香港記者:最近中国と一部隣国との間で係争がヒートアップし続けている。中国の周辺情勢をどう見ているか。中国はどのような近隣外交政策を遂行するか。
楊部長:私は小さい頃碁を打ったり将棋を指すのが好きで、どちらも学んだことがあるので、その頃からこうした事には意志と大局が必要なことを知っている。情勢、大局、主流を見て、先を読む必要がある。中国の周辺環境には複雑な要素が以前より増えた。だが全局を総合的に見ると、中国の周辺情勢は基本的に安定しており、周辺国との関係も進展し続けている。
政治面では、中国は周辺の圧倒的多数の国々と各種の戦略パートナーシップを構築しており、昨年は100回以上に達するなどハイレベルの相互訪問を頻繁に行っている。今後200回、300回に達しても驚きではないだろう。隣人は頻繁に行き来する必要がある。頻繁に行き来するほど親しくなる。
経済貿易面では昨年、中国と周辺国の貿易額は1兆2000億ドルに達し、欧米との貿易額の和を上回った。私は数十年外交に携わってきたが、周辺国との貿易額が欧米との貿易額の総和に達することは想像もできなかった。将来は、さらに数カ国との貿易額を加えてようやく、周辺国との貿易額の総和に相当するようになるだろう。また、世界金融危機の中、アジアの経済成長に対する中国の貢献率は50%を超えた。
人的・文化交流面では、中国と周辺国との人的交流は昨年延べ3500万人以上に達した。中国に留学するアジア諸国の学生は17万人に達した。中国は複数の周辺国と友好年や青年交流などの行事に成功した。
地域協力面では、中国はASEANと世界最大の発展途上国間自由貿易圏を構築した。上海協力機構は初の中長期発展戦略計画を定めた。中日韓自由貿易協定(FTA)交渉、域内包括的経済連携(RCEP)交渉はすでに本格的に始まった。
一部隣国との領土係争に関しては、領土主権と合法的権益を守るとの中国の決意は断固たるものであり、交渉と協議を通じて係争を適切に解決し、地域の平和と安定を守るとの意向も真摯なものだ。
中国は隣国と親しくし、隣国をパートナーとする方針を堅持し、善隣・恵隣を堅持する。
アジア人は聡明であり、他よりも劣ってはいない。多くの周辺国は自国と地域の根本的利益が何かをはっきりと見極め、中国との協力は実務的かつ互恵的だと考えている。一段と協力を拡大し、安定した繁栄する地域環境を共に築くことが中国と数多くの周辺国の共通の願いだ。
来月中国・海南省でボアオ・アジアフォーラムの年次総会が開催され、中国の指導者が自ら出席する。アジア太平洋地域およびその他の地域の国々の元首や政府首脳など指導者、国際組織の担当者、各国・各界の友人が出席し、過去最大規模のものとなり、アジアと世界の共同発展を促す盛大な会議となる。
「人民網日本語版」2013年3月10日
|