文=張雪
全国政協の梅葆玖委員は京劇の大家梅蘭芳氏の息子で、京劇の梅派の伝承者であり、その一生を京劇の伝承と発展にささげてきた。現在79歳という高齢の梅氏は、いまだ京劇教育の仕事に従事している。中国の夢という話題について話が及ぶと、彼は梅派芸術の伝承が彼の最大の夢であると語った。
京劇は日本でも広範な影響力を持ち、梅葆玖氏は何度も日本で公演を行い、各種の文化交流活動に出席した。さらに日本の芸術界の人々と深いよしみを結び、日本でも多くのファンを持つ。最近、中日両国は領土係争を発端に関係が緊張しているが、両国民の交流には影響を与えていないと彼は語る。新年には、梅氏は多くの日本の友人から年賀状をもらったという。梅氏によると、来年は梅蘭芳氏の生誕120周年にあたり、その時には、彼は弟子を率いて日本やアメリカなどに行き、交流上演を行うつもりである。
今回の政治協商会議には、梅氏は京劇の保護に関する提案を携えて行った。「京劇は中国文化の粋で、京劇を学ぶことは一つの芸術を学ぶことにとどまらず、中国の伝統文化を学ぶことになります。京劇の中の多くの物語には深い儒教思想が含まれていて、京劇を学ぶと同時に身の処し方を学ぶことができるのです」。取材中、梅氏は現代の青少年の犯罪と道徳観の欠如に深い失望の念を示した。彼は京劇芸術の保護と伝承を通じて、中国の伝統的な道徳観念を守っていき、青少年が京劇を習うことによって、処世の道理を学ぶことを願っている。
人民中国インターネット版 2013年3月13日
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