全国政協文史・学習委員会駐会副主任の卞晋平委員は、3月8日の全国政協第12期第1回会議の三回目の記者会見において、記者の質問に答えて中国式協商民主の特徴を説明した。
卞晋平委員によれば、協商とは対抗や対立に代えて対話を用いるものである。協商とは平等という基礎の上にお互いの利益の相違を尊重し、可能な限りの社会調和を得るといったものである。これらの面では中国の協商民主は、ほかの国の協商民主と似通ったところもあると言える。
彼はさらに解釈を進める。しかし、中国の協商民主には、独自の特徴も多い。まずこれは中国の国情による産物であること。例えば中国は人口大国で、人口が多く、広い地域をもち、地域による格差も大きく、経済・文化の発展も不均衡で、同時に多くの民主党派、グループ、民族、異なる宗教信仰などもあり、そのため、一国内部の利益の差異も比較的大きい。だからこそ協商民主は、中国ではことのほか重要な意義を持つ。そして、中国の協商民主は独特な文化的背景のもとでつくられた。中国は古くから協力し、睦まじく、心を合わせ、助け合うことを大切にするという文化の伝統を持っている。このため、中国は自国の国情や実際の必要からこの制度を探し求め、つくりあげ、発展させてきたのである。
「各国の異なる民主形式、文明の形式の間にはお互いに理解でき、手本にできるものがあると私は考えます。しかし、これを簡単に比較対照したり、ある国家の条件、基準に基づいて他国を評価したりすることはできません。われわれとほかの国の協商民主との違いは、やはりとても大きいのです」と、彼は語る。 |