中国外文出版発行事業局副局長 王剛毅
「北京─東京フォーラム」は2005年に立ち上げられ、これまでに10回開催されてきた。この10年は中日二国間関係の低迷に入った時期だった。たゆまぬ努力を経て、フォーラムは現在では中日民間交流のハイレベルなプラットホームになっている。両国の政治、経済、安全保障、文化、メディアにおける多くのエリートが、中日双方の敏感な問題や克服しなければならない困難をめぐり、フォーラムで幅広い交流を行ってきた。フォーラムは二国間関係発展の推進や、不断に両国の民意の基礎を突き固めることに対して、積極的な役割を果たしてきた。同時に、中日各分野の人士から高度な注目を集めてきた。
今年、第11回の「北京─東京フォーラム」が間もなく開かれ、フォーラムは新たな段階に踏み入るが、これは中国外文出版発行事業局が初めて主催者を務めるものでもある。昨年11月、中日政府は二国間関係改善のため「四つの原則的共通認識」に達し、両国の指導者も多国間協議の場で対面し、中日民間交流も一定程度の回復を得た。これらはみな中日関係の回復とプラスのサインだった。今年は中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年であり、同時に国際連合成立70周年でもある。これは今回のフォーラム開催の重要な時間的背景である。
中日関係は長期的に見て協力、互助、ウインウインが主流である。両国は多くの共通する問題に直面している。例えば経済改革、産業のモデルチェンジなどである。同時に、双方は地域平和の擁護および環境保護、大気汚染防止などの分野で役割を担い措置を講じることにおいて、いずれも多くの共通点を持っている。中日両国は発展の共同体、協力の共同体であると言うこともできる。二国間関係がどのような状況に置かれているとしても、多くの人々が両国の発展と交流促進のために各種方式を通じて努力を行う。このため、今年の「北京─東京フォーラム」は、われわれはいかに中日間の障害を乗り越えるか、新たな情勢の要求に基づいて、いっそう交流と協力を推し進め、同時に地域問題の上でより多くの協力を実現できるか、というテーマを設定した。
中国外文局はフォーラムの主催者として、日本問題と中日関係について長く報道し、研究する専門のチームを有する。そのほか、外文局の傘下には人民中国雑誌社、北京週報社などがあり、日本と幅広い協力と交流を持ち、日本にも一定の影響力を有している。これは外文局がフォーラムを実施できる有利な基礎である。
10年という基礎の上に、今回の「北京─東京フォーラム」では幾つかの新たな飛躍を実現する。まず、今回のフォーラムでは中日共同世論調査の全文を公開し、関係研究者のフォローと研究に供する。次に、参加した中日エリート交流のよりよい促進のため、期間中にわれわれはできる限り討論の機会と場を提供する。第三に、フォーラム終了後、われわれはフォーラムでの発言者の発言内容を取りまとめ、フォーラムの成果をより多くの大衆に知ることのできる知識として各種形式で公表する。第四に、われわれはフォーラムのオフィシャル・サイトを中、日、英の3カ国語で立ち上げ、長期に運営し、フォーラムと中日交流の状況について不断に報道していく。最後に、主催者の一つとして、われわれはよりハイレベルな、より幅広い代表的人物のフォーラムへの参加を要請する。
現在、フォーラムのそれぞれの準備作業は整然と進められており、われわれの努力および日本側主催者である言論NPOとの協力を通じ、今回のフォーラムがさらなる成功を収めるものと確信している。
人民中国インターネット版
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