世界中国学フォーラムとは
世界中国学フォーラムはハイレベル、全方位、開放的な学術プラットホームで、中国の学術普及とパプリック・ディプロマシーにおける窓口のひとつ。フォーラムは内外の中国学界に交流の機会と対話の道筋を提供し、中国研究の動向と形勢を反映し、観点の刷新を奨励し、学派の融合をうながし、中国と世界の相互理解を促進し、世界的な影響力を持つ中国研究のネットワークを構築することを主旨とする。
フォーラムは2年ごとに開催され、2004年からこれまでに4回開催されてきた。2010年から、フォーラムは正式に中国国務院新聞弁公室と上海市人民政府が共催し、上海社会科学院、上海市人民政府新聞弁公室が共同で運営することになった。
これまで4回のフォーラムは中国文化・伝統精神を発揚し、“和”の理念と現代中国の発展プロセスを結びつけ、“和而不同(和して同ぜず)”“和諧和平(調和して平和に)”“和衷共済(心を合わせて協力する)”“和合共生(仲良く暮らす)”などをテーマに、中国研究の歴史、現状と形勢、現代中国の発展の世界における意義の認識、21世紀グローバルな挑戦と持続可能な発展など重大な議題としてきた。
これまで4回のフォーラムは、学術界及び国際社会に幅広い影響を与えてきた。累計で30の国・地区から450名近くの研究者が参加した。中国大陸部からも500名を上回る研究者が学術討論に参加した。また、50以上の外交機関とシンクタンクの代表も出席し、100余りの内外著名メディアがフォーラムについて報道した。内外の学術界は、このフォーラムを高く評価しており、ロシア、米国、日本、インドなどの研究者が広範にフォーラムで発表された観点を引用している。
2010年、フォーラムは初めて中国学貢献賞を設立した。これは、中国が人文社会科学分野で海外の研究者に授与する初の高い位置づけの賞だ。4人の受賞者は、ロシアのロガチェフ氏、日本の毛里和子氏、フランスのゲルネト氏、米国のキューン教授。それぞれ、中国-ロシア関係、中国の特色ある社会主義、中国近現代史、中国古典文明などを研究分野とし、人徳・著作が高く評価される人物ばかりだ。
現在、世界中国学フォーラムは、長期化、組織化、ハイエンド化に向かって着実に進んでいる。2010年11月より『中国学季刊』の発行を開始。2012年3月には上海社会科学院世界中国学研究所が正式発足した。フォーラムの学術ネットワークを利用し、海外の中国学研究の強化を主旨とする。今後は、フォーラム、研究所、刊行物、インターネットサイトの四位一体の総合的国際学術センターを築き、積極的に内外機関との交流、連携を進めていくことが期待されている。
人民中国インターネット版 2013年3月21日