渋滞を尻目に走る
専用レーンを走行できるというバスに与えられた優遇は、ラッシュ・アワーの決まった時間帯のみに限られている。しかし近年、いつでも渋滞に巻き込まれることなくスムーズに運行できるバス路線が登場した。快速バス路線だ。
2005年末、中国初の本当の意味での快速バスの運行が始まった。前門から市南部の徳茂荘まで路線距離15.8キロ、走行するのは150人を収容できる現代的な大型車両だ。
この快速バスは専用レーンを持ち、バス停での切符販売、信号優先などの優遇がある。一般のバスが時速20キロで走るのに比べ、快速バスは時速26キロで走ることができる。間もなく、全長25メートル、時速30キロで走る、300人収容可能な大型車両も登場する。快速バス路線の建設は、地下鉄などの軌道交通に比べると、投入資金は10分の1、建設時間は5分の1で済む。しかも、輸送能力は地下鉄の半分に達する。
現在、さらに3本の快速バス路線を建設中で、北京の快速バス路線は年内には少なくとも総距離60キロにおよぶ。北京市交通委員会の劉小明・副主任によると、今後20年以内には200キロにおよぶ快速バス路線網が形成される予定。そうなったときには、中関村や三環路などもっとも渋滞のひどいエリアにも、快速バス路線が通っているだろう。 (張春侠=文 劉世昭=写真)
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