中国には、国が直接管轄する直轄市が四つある。北京、上海、それに天津、7年前に重慶が加わった。
北京は政治の中心、上海は経済、重慶は人口でその名を知られる。しかし天津は、日本では、いまひとつ知名度が低い。
日本で「天津」の名がつくものは「天津甘栗」「天津丼」「天津麺」……。だがこの言葉は、いずれも中国では使われていない。
しかし天津は、人口1000万の巨大都市である。近代的な港を抱える大工業都市であり、異国情緒が漂う、しゃれた街でもある。
その天津がこの数年、今までの遅れを取り戻すかのように、猛烈な勢いで発展を始めた。
天津のイメージが大きく変わりつつある。日本との関係も深まっている。
さあ、大きく羽ばたき始めた天津にご案内しよう。天津の素顔と将来への展望を、多面的に紹介してみたい。(文=横堀克己 写真=高大鵬 焦永普 劉世昭)
その1 古い天津 変わる天津 新しい天津
その2 天津の個性をどう守るか
その3 天津と日本を結ぶ絆
人民中国インターネット版
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