初めて見つかった秦の始皇帝の雑技俑や文官俑は何を物語る。
実戦には使えない石製の鎧や兜はなぜ造られた。
微笑む仏たちは、仏教の受けた迫害と苦難の歴史を背負っているのでは……。
9月末から東京国立博物館で開催された「中国国宝展」は、さまざまな興味を呼び起こす。
経済の高度成長にともなって建設ラッシュの続く中国では、いま、次々に国宝級の文化財が出土している。最近の出土文物の中から選りすぐった逸品を一堂に集め、さらに仏教美術を系統的に展示したのがこの「国宝展」である。
本誌は、出品された約七百点の文物の中から、とくに注目すべきものを取り上げ、未公開の発掘現場を取材するなどして、その背景を探った。(林崇珍 高原 横堀克己=文 北京東方之星綜合企画有限責任公司=写真提供)
その1 続々と発見された国宝級の文物
その2 中国仏教美術史を彩る仏たち
その3 「国宝展」はここが面白い
人民中国インターネット版
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