長い間、幻と言われてきた夏王朝。その遺跡から、大規模な宮殿址が続々と発見されている。治水で名高い「禹」。その息子の都城まで見つかった。甲骨文字で名高い殷墟のすぐそばからも、商(殷)代の大きな都城址が出てきた。かつては伝説の世界にあった古代王朝の姿が、この数年、急速にその全貌を現し始めたのだ。夏王朝から商王朝へ。舞台は「中原」と呼ばれる中国の中央部。黄河の流れに沿った一帯である。時は今から4000年から3000年前。この地で栄え、滅んでいった王朝の謎に満ちた歴史が人々の想像力をかきたてる。(横堀克己=文 于明新 沈暁寧=写真)
その1 夏王朝はもはや幻ではない
その2 空白が埋められてゆく中国古代史
人民中国インターネット版
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