元の初代皇帝・フビライが北京に都を構えて以来、北京は帝都として「中軸線」の概念をもとに都市づくりを進めてきた。
「中軸線」とは、「礼治」思想を体現するもので、「天子は中心にあり、北を背にして南を向く」という考えからなる。紫禁城(故宮)を中心にして、重要建築物を南北に一直線上に配するというこの構造は、皇帝の権力は絶対であることを示す。中国人特有の建築美だともいえるだろう。
南起点の永定門から、正陽門(前門)、天安門、紫禁城、景山、北終点の鼓楼・鐘楼まで、明代に形成された「中軸線」は、長きにわたって北京の「脊柱」であり続けた。そしていま、この「中軸線」がさらに北へ延長され、新しい都市景観が次々と現れている。
その1 古の姿がよみがえる 永定門
その2 激動の歴史を記憶する 故宮周辺
その3 昔も今も文化の発信地 鼓楼・鐘楼周辺
その4 延長線上の新たな景観 奥林匹克公園
人民中国インタ-ネット版
|