●玉仏寺
上海市の北部に位置。清朝光緒8年(1882)に建立され、宋代の寺院様式を受け継ぐ。手の込んだ構造で、華麗な寺院だ。
ここには2体の玉仏が祭られている。1体は玉仏楼に安置されている釈迦牟尼座像(高さ1.92メートル、幅1.34メートル、右の写真参照)。ひとつの玉を彫って造った中国最大の玉仏で、「寺を鎮める宝」と呼ばれる。
もう1体は臥仏堂に安置されている臥仏像(全長約1メートル)。これも、ひとつの玉から成っており、釈迦牟尼が木の下で涅槃に入るときの様子を表しているという。
普陀山(中国の仏教聖山の一つで、浙江省杭州湾に浮かぶ島)の僧である慧根は光緒元年(1875)、ミャンマーを行脚し、ミャンマー国王の援助のもと、玉を採掘して5体の玉仏像を彫った。慧根はそれらを船で上海に運び、普陀山へ持ち帰ろうと考えた。しかしそのうち2体は大きすぎたため、上海に残すことにした。これが、玉仏寺の2体の玉仏だと伝えられている。
開館時間:8時~17時 交通:路線バス19、63、76号
●竜華寺
上海で最も古く(242年建立)、最も大きな古刹。市の南部の竜華鎮に位置する。「竜華晩鐘」と呼ばれる鐘が有名で、その音は遠くまで鳴り響く。かつての「滬上八景」のひとつだ。
残念なことに、「竜華晩鐘」は明末、戦火に焼かれてしまったため、現在使われているのは清の光緒年間(1875~1908年)に造られた銅の鐘(高さ約2メートル、直径1.3メートル、重さ5トン)。毎年大晦日には、除夜の鐘を鳴らすイベントが催される。また、旧暦3月3日には300年以上の歴史がある「竜華廟会」(縁日)が開かれ、日本や東南アジアからたくさんの参拝客が訪れる。
開館時間:7時~16時 交通:路線バス73、87、104路
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