観光を通じた新時代における日中関係の創造に向けて
皆様こんにちは。日本の観光庁長官の溝畑宏です。
中国では2008年の北京オリンピックに続き、今年は上海万博が連日盛大に開催され、世界中から注目を浴びておりますが、日本でも中国への関心が従来にも増して高まっております。我々観光庁でも中国を最も重視しつつ、政府の目指す観光立国の推進に向け日夜努力しております。
5月より開催されている上海万博は、先日来場者数4000万人を超え、その勢いは衰えることなく、連日多くの来場者が世界各国の伝統文化や最先端技術に触れ、新しい世界の姿に夢と希望を抱いていることと思います。
我々観光庁もこの上海万博に、7月16日から21日までの間、ビジット・ジャパン・フェスティバルとして参加いたしました。我が国は豊かな自然・風土、美しい景観、多様な文化などを数多く有しており、世界的にみても非常に魅力的な観光地と考えております。四季折々の顔を持つ自然、その中から生まれた伝統文化や素材を活かした日本食、そして最先端の電化製品やファッションなど数多くの日本の魅力を今回の上海万博を通じて世界に発信することができたと思います。
我々観光庁では上海万博を契機としてより多くの日本人が中国を訪問するよう取り組みを強化していますが、他方、中国の皆様の訪日旅行の拡大は観光立国を目指す我が国にとって最重要の課題であります。このような観点から、今年7月より個人観光ビザを緩和いたしました。これにより、より多くの中国の皆様に訪日旅行をお楽しみいただけるものと期待しております。中国と日本がより一層理解を深め、更なる発展を遂げるためには、両国間の人的交流が必要不可欠であると考えます。我々観光庁は、その人的交流の最も大きな柱となりうる観光を通じて新しい時代の日中関係のあり方を創造していきたいと思います。そのためにもぜひ、この魅力あふれる日本を皆様ご自身で体験してください。我々は「おもてなしの心」で、皆様のお越しをお待ちしております。
2010年8月吉日
日本観光庁長官