酒造りの歴史
4千年の歴史を持つ中国は世界で初めて誕生したものも数多くあります。私たちが食事と楽しむアルコールも実はルーツは中国なのです。お酒が生まれたのはおよそ3千年前、中国は商(殷)・周の時代です。実際には遺跡のつぼから米、蜂蜜、ぶどうなどで造られた酒のような発酵飲料のかすが出土しています。
書物に酒の字が出てくるのは夏王朝時代、当時の官僚・儀狄が桑の葉で包んだご飯を発酵させて作った酒を禹王に献上し、その美味さににいたく感動した禹王ですが、この酒で国が滅びることにもなりかねないと、酒造りを禁止したことが朱翼の記した『酒経』に書かれています。この予言は当たり、夏王朝最後の王、桀王は本当に酒で身を滅ぼし、国まで滅ぼしてしまいました。
「酒は百薬の長」という言葉は漢字代の書物『食貨志』に書かれていたものですが、当時は3人以上集まって飲酒した場合罰金を払わなくてはいけない禁止令も出されていました。これは漢王朝が反対勢力が酒の席で反乱の相談などをしないようにと警戒して作ったものでした。当時の酒は米を主成分にぶどうや香草類を風味付けに入れ、発酵させたもので今の紹興酒のような味ということです。
現在の中国も発酵酒が多く、有名なのは紹興酒や白酒ですが、ワインブームの影響もあり、最近はワインの生産も各地で始まっています。
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人民中国インターネット版 2010年10月4日