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糖人(飴細工の人形)

 

文=楊振生

飴細工の人形は、中国北部の多くの地方の工芸品である。麦芽を薄い砂糖液にし、息を吹き込んだり、こねたり、ひっぱったりして、各種の人物や動物に成形する。

さまざまな形の飴細工

飴細工の開祖は、元末から明初にかけての傑出した軍事策略家、劉伯温である。明の太祖、朱元璋は功臣たちが謀反をおこし、権力を奪うのを防ぐため、「功臣閣」を作り功臣たちを焼いた。劉伯温は辛くものがれ、飴細工を担いで売り歩く老人に救われ、以来、名前を伏せて日々、天秤棒をかついで町や村を巡った。

飴細工を売り歩くなか、劉伯温は砂糖の塊に熱を加えて柔らかくし子供や、ひよこ、子犬などを作り、可愛らしく仕上げ、子供たちは先を争うように買った。

多くの人が劉伯温に教えを乞い、劉伯温は一人一人に教えた。技は1人から10人に伝わり、10人から100人に伝わり、すでに600年あまりの歴史になる。

前門大街の「鮮魚口小吃街」で飴細工をする青年

昔の職人は、銅鑼を叩いてみなに知らせながら売り歩き、また職人によっては花、鳥、虫、獣などを書いた円盤を持ち、代金を払った子供にその針を回させ、針が指したものを作り、子供たちをひきつけた。現代では子供たちの玩具は多く、飴細工は、単に子供たちをあやすものではなく、民間芸術として重視されている。

資料写真、かつての古い北京の飴細工の人形

今では街頭販売をする飴細工職人は少ない。けれど、北京の春節の「廟会」(縁日のようなもの)では、まだ見ることができる。飴細工の人形は数元から十数元まで。飴細工の人形を売る専門の市場は、西単の物産館にあるが、価格は「廟会」よりは若干高い。

観光客のために飴細工を実演する職人

 

人民中国インターネット版 2013年8月23日

 

 

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