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口承及び無形遺産「百劇の元祖」昆劇の魅力

 

伝承と発展

三弦

琵琶

小堂鼓

昆曲に秘められた偉大な芸術的魅力は、すばらしい表現力を備えた役者たちによって、代々受け継がれてきたということにもある。彼らは民間のプロフェッショナルの劇団、封建時代の官僚のお抱え劇団、または一部の「素人」の役者たちである。

昆曲はこれまでの長い発展過程において、多くの優れた劇作家を輩出し、大量の伝統演目や代表的な「折子戯」(本来通して演じられるもの中から、独立して上演される一幕)を残した。初めての完全な演目は、劇作家の梁辰魚が創作した『浣紗記』である。その創作や演出には画期的な意義がある。その後、明代および清代に、王世貞の『鳴鳳記』、高則誠の『琵琶記』、高濂の『玉簪記』、湯顕祖の『牡丹亭』、沈璟の『義侠記』、李漁の『風筝誤』、朱素臣の『十五貫』、孔尚任の『桃花扇』、洪昇の『長生殿』など、数多くの代表的な伝統演目が生まれた。昆曲の脚本は一般的に長編で、1つの演目で5、60幕もあり、2、3夜連続で上演するほどの長さである。

昆曲の身段譜 審音鑑古録
上演を繰り返しているうちに、役者たちはこまごました場面を整理、凝縮し、不必要な内容を削ったり、演目の原作から見応えのある場面を取り出したりする。これを独立して上演できるよう、さらに充実した豊かな内容の短劇の演目に作り変えたものがある。たとえば、『西川図・蘆花蕩』『精忠記・掃秦』『拝月亭・踏傘』『牡丹亭・驚夢』『長生殿・埋玉』『白蛇伝・断橋』『宝剣記・夜奔』などである。

そして、時の流れとともに折子戯が生まれた。その演出は昆曲の歴史に重要な役割を果たし、大きな意味を持つ。昔の人が選りすぐり、編集した折子戯集や曲譜、身段譜(しぐさを記録したもの)に、『綴白裘』『納書楹曲譜』『遏雲閣曲譜』『審音鑑古録』などがある。昆曲の演技やしぐさ、音楽、節回し、衣装、道具などの芸術スタイルは、これらの演目が上演されることで伝承され、今に伝えられている。(中国芸術研究院研究員、博士指導教官 何玉人=文・写真提供)

 

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