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野間文芸翻訳賞を中国人翻訳家が受賞

 

 

講談社が主催した第18回野間文芸翻訳賞の授賞式が9月1日、釣魚台国賓館で盛大に行われた。今回の受賞者は『徳川家康』(山岡荘八著)第13巻の翻訳者の岳遠坤さんと『東京湾景』(吉田修一著)の翻訳者の陸求実さん。 岳遠坤さんは、受賞感想で文学の存在理由を語った。「東日本大地震からの復興には科学の助けが必要なように、人々の傷つけられた心には文学の癒しが必要だ。文学の存在理由にほかならない」。同時に、「文学翻訳者の翻訳料は安く、翻訳原稿を作品と認めない出版社さえある」現状を指摘、中国の文学界、出版界が文学翻訳事業と翻訳者により多くの関心を寄せてほしいと呼びかけた。

野間文芸翻訳賞は、講談社が1989年に設立した国際的な翻訳賞で、明治以後の日本文学を外国語に翻訳した優秀な翻訳者に授与される。今回選考の対象になった言語は中国語で、選考範囲は2002年から09年までの中国語訳作品。中国語が選考対象になるのは2回目。(『人民中国』2011年9月号より)(朗読=光部 愛)

 

人民中国インターネット版 2011年10月

 

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