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中原文化の粋 古建築群(下)

 

崇聖門の東には北宋の時代(960~1127年)に建てられた古い神庫がある。その四隅に庫を守る四体の鉄人が立っている。これらは北宋の英宗の治平元年(1064年)の鋳造で、高さは約3㍍、重さが約3㌧である。鉄人は眉を揚げ、目を見開き、胸を張り、拳を握り、その姿は生き生きと真に迫り、全身に力がみなぎっている。中国に現存する最も大きくて保存状態が最もよい「守庫の鉄人」であり、北宋時代の鋳造芸術の珍品である。

昔、行き交う旅人が岳神を拝んだ遥参亭

遥参亭の軒下と持ち送りに、戯曲の物語の透かし彫りは精緻できわめて美しい

峻極門は中岳大殿の中心庭の山門で、金の世宗の大定年間(1161~1189年)に建造された。門内の両側には、高さ4.5㍍の武士の塑像が2体あり、「武威」と「荘重」をあらわしている。

峻極門の辺りには多くの珍しい歴代の文物がある。その中で最も貴重なのは、北魏の文成帝の太安2年(456年)に刻まれた「中岳嵩高霊廟碑」である。これは嵩山地区に現存する最も古い石碑で、現在は文字の大部分は剥落し、最初と最後の数百文字しか残っていない。碑文は当時の嵩山地区の有名な道士であった寇謙之により書かれたという。字体の構成は整然としており、文字は北魏時代の書道芸術と中岳廟の宗教の歴史を研究する上で極めて大切な実物資料である。

北宋年間に建てられた古神庫 表情や姿が生き生きとして真に迫る「守庫の鉄人」

峻極門外の東に、明の万暦32年(1604年)に建てられた「五岳真形図碑」がある。この碑には、五岳の位置と方角に基づき、「華山如立、泰山如坐、北岳如行、南岳如飛、中岳如臥(華山は立っているかのよう、泰山は座っているかのよう、北岳は歩いているかのよう、南岳は飛んでいるかのよう、中岳は寝ているかのよう)」などという五岳の特徴を表す象形図が刻まれている。

峻極門。門の中の両側に高さ4.5㍍の塑像の将軍像があるため、またの名を「将軍門」と呼ばれている

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