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『重慶往事』

 

ウルフガング・カーファンクル 著  董経絢 訳 

作者のウルフガング・カーファンクルはドイツ系ユダヤ人で、本書は彼とその家族がナチスドイツの迫害から逃れるために向かった英国、フランス、オランダなどの国々で入国を拒否され、その後ソビエトを越えて中国の新疆までたどり着き、 1940年に重慶にたどり着いて居を定めるまでの厳しい11年間の日々を振り返っている。そして、1940年から1951年まで、抗日戦争や第三次国共内戦、新中国の成立など中国の歴史は波乱万丈だったが、貧しくて情勢不安な当時の中国で彼は一外国人としてどのように生き延びたのか? 彼が出会った中国の職人や乞食、アメリカ兵はどのような生活を送っていたか? 彼が注目した詳細な点は往々にして歴史上見落とされていたものであり、読者にとって意外に思える事柄を伝えているだけではなく、歴史上の空白を埋める点でも大きな価値を有している。(陝西人民出版社 2014年3月 28元)

 

人民中国インターネット版  2014年6月

 

 

 

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