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楽しい出会いで日々充実

 

南京市の中山陵にて銅像とのスナップ

 

喜島千晴(きじま ちはる)

1993年生まれ、千葉県出身。二松学舎大学中国文学科4年生。2013年9月から2014年6月まで、1年間の交換留学生として北京大学に留学。中国では女の子同士で手をつなぐことが普通なのがうれしい。

 

中国に来て3カ月後に出会った人ですが、出会ったその日に「これから教会へ礼拝に行くから一緒に来ないか」と誘われ、中国の教会を見てみるのも面白いかなと思い、同行しました。それから連絡先を交換してからというもの、毎日毎日『論語』や『孟子』やその他中国の古典や現代人の名言などをメールで送ってくるようになりました。そして、たまに会って話をすると、「嘘をついてはいけない、常に真実を語るべきだ」「親子、兄弟、男女の別は大事である」などと説教をする一方で、いわゆる中国の伝統的な思想が衰退してしまった今の世を嘆き、私はどうしたらいいのだと困惑している……まるで孔子が現代にタイムスリップしてしまい、世の中の変わり様に悩み苦しんでいるかのような人でした。

また、別の時に出会った人はアラビア語を勉強している学生で、初対面で「一緒にピラミッドを作らないか」と誘いを受けました。惜しいことに私はピラミッド作りに参加する機会を逃したのですが、聞くところによると今では仲間が20人くらいに増え、ピラミッドも日々増えているとのことです。

中国の街を見渡すと、面白い人にあふれています。夏になればTシャツの裾を大きくまくり上げて、太鼓腹を惜しげもなく披露しているおじさんたち、公園で軽快な音楽に合わせて小刻みに揺れる独特なダンスをするおばちゃんたち、モヒカンを真っ赤に染め上げた若い兄ちゃん……見ているだけでも、街は刺激でいっぱいです。そして面白い人たちとの出会いも、日常の思いがけないところに転がっています。道を聞かれた時に、その人がたまたま日本語を勉強している人で、そのまま友達になったり、買い物に行ったらレジの女の子に話しかけられて連絡先を交換したり、いつも買い物に行く果物屋のおじさんと仲良くなったり、カフェでいきなり筆記用具を貸してくれと言われ、それがきっかけでそのままおしゃべりしたり。

日本にはない、何か大きなものに包まれているかのような、寛容な空気が流れる中国。もちろんその中では、習慣や感覚の違いから、疑問に思うことも多々あります。でもそんな疑問はひとまず置いておいて、こちらも気分を大きくして、あちらこちらにいる面白そうな人と話してみるのも楽しいと思います。彼らと話していれば、さまざまな疑問も解決するかもしれません。

人材の宝庫である中国、また楽しい出会いを求めて、何度でも足を運ぼうと思います。

 

人民中国インターネット版  2014年10月

 

 

 

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