『我在故宮修文物』
簫寒 責任編集 緑妖 執筆 厳明 撮影
本書は好評を博した同名のドキュメンタリーから誕生した作品で、故宮の文化財修復師たちの物語を描いている。文化財修復師は数百年もの歴史を持つ職業だが、これまで世間に知られることはなかった。本書は、歴史や人生に対する12人の修復師の回顧・悟りを、語りの形で書いており、同時に故宮の数百年に及ぶ文化財修復の歴史の縮図ともなっている。優れた腕前を持つ修復師たちは、「冷宮」と呼ばれる西三所(故宮の建築物の一つ)の片隅に黙々ととどまり、極めて高い価値を持つ「国宝」を1日また1日と修復する。時計職人、青銅器職人、大工、漆器職人…彼らが代々相伝してきた技術は、故宮の重要な無形文化遺産である。修復師たちはその一生を通して、「好きだからやり続ける」「選んだ仕事は、一生やる」という信念を説明するのだ。(広西師範大学出版社 2017年1月 48元)
人民中国インターネット版 2017年5月