『最後的士紳家族』(上・下巻)
張生全 著
本書は民国時代の四川省南西部に位置する洪雅県の柳江古鎮を背景として書かれたフィクションの長編歴史小説だ。柳江古鎮は清の皇帝の教師だった曽璧光の故郷で、ここの人々は勉学を重んじ、礼儀を知り、風俗は純朴で、積極的に新しいものを取り入れ、柳・唐・曽・張の四大家族を代表とする地元有力者の家族グループを形成していた。1920年代から30年代にかけて、軍閥が入り乱れて戦い、多岐にわたる徴税が重なって、繁栄していた町の経済は衰え、人々の生活も困難になった。生存と復興のため、柳江の四大有力者家族は軍閥に頼って、税金徴収権を奪うための戦いをあの手この手で繰り広げた。山賊たちもおとなしくしていられず、この戦いに加わり、一時期、権謀術数を巡らせた、殺人・略奪などの事件が頻繁に起こり、明るく美しい柳江の山水に濁った波が押し寄せたようになった。四大家族は相互の争いと軍閥の入れ替わりの中で次々と衰退していった。だが、若い世代は真の活路を求めるため、何度も挫折しながらも、積極的に奮闘する精神、誠実かつ善良な気持ちで、この豊かな土地に再び活力を取り戻していく…。 (広東人民出版社 南方出版メディア 2017年4月 72元)
人民中国インターネット版 2017年9月