中日の国民感情を近づけた「震災での協力」
中日の国民感情を近づけた「震災での協力」
今回の大地震で、中日両国の国民感情が近づいたことは間違いない。もちろん政治的な作用が大きことも確かだ。福田康夫首相が打ち出した対中政策が、日本社会に及ぼした影響力は無視できず、胡錦涛主席の日本訪問も、中日間により一層よい雰囲気を作り出した。その他に今回の地震で日本の態度が積極的だったもう一つの大きな理由は、「参加する」ということがあったからだ。
今回、日本のメディアの四川大地震に対する報道は、決して最初から肯定的だったわけではない。報道に変化が現れたのは、中国が日本の国際緊急救援隊の要請を受け入れることが決まってからだ。参加することは、侮りののしることや非難よりもっと効果がある。中国のメディアの報道がオープンになり、世界と互いに影響しあうことはとてもいい経験だ。
今回の両国の「震災での協力」は、両国の国民感情を近づけただけでなく、両国の将来の発展のために新しい考え方や世界観を提供した。今の時代はリスクに満ちた時代であり、自然災害だけでなく環境や金融などのリスクは、国や地域を往々にして乗り越える。これまで中日両国は、具体的な問題に拘束されていたが、今はこれらの問題から抜け出し、共同のリスクに直面しなければならない。
人と人の付き合いは心の動きに頼り、国と国の間には「大きな愛」がなければならない。今回の互いに影響するという方法はとてもよかった。まず多くの報道で日本の関心を引き、そして日本政府は迅速な行動にで、中国側は友好的な返事をした。そして中国側の姿勢は日本側の注目をより大きくし、互いに影響しあう関係が本当に実現した。
中日間の問題は、一日や二日で形作られたものではい。そのため一度の共同救援で解決することはできないが、両国の歴史を振り返ってみると、中日はずっと民間がハイレベルの交流を促進してきた。胡主席が訪日した時は、一貫して民間交流の重要性を強調している。今回の災難で日本のメディアは、震災した人たちの感動的な振る舞いを報道し、日本の国民が普通の一人一人の中国人を知ったことは、とても得がたいことだった。(金贏 中国社会科学院日本研究所研究員)
「チャイナネット」 2008年5月21日