虎にまつわる成語―「虎穴虎子」
漢の時代のお話です。前漢の王朝が滅亡した時代、それまで漢の国に服従していた西のオアシスの国家は「匈奴」の支配下になりましたが、後漢時代に王朝は再び、領土を取り返すべく軍を派兵しました。ある時、「缮善」の国を訪れた「班超」の軍が、知らない内に匈奴の軍に囲まれてしまいました。
班超は部下を集めて開いた宴会の席で、「この国は匈奴に従うつもりらしい。このままでは自分たちが危ないので手をこまねいていても仕方がない。虎穴に入らずんば虎子を得ず、危険を冒さなければ成功はないのだ。」とそこにいた36人の部下たちと夜討攻撃をかける作戦を立てます。
近くに来ていた匈奴のテントに火をつけると、200人いた敵はあっという間に滅んでしまい、「缮善」の国王は恐れおののき、わが子を差し出して漢王朝への服従を誓いました。「後漢書」の中にあるお話です。
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人民中国インターネット版 2010年9月13日