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都会人に癒しの場をテーブルゲーム店経営者

 

王焱=文・写真

最近、テーブルゲームとひっくるめて呼ばれる遊びが、独特の魅力で多くの人の暇つぶしになっている。

客にテーブルゲームの遊び方について説明する店長の崔振さん(左)。新しいゲームを薦めて彼らに新たな興味を次々に呼び起こさせるのが、ゲーム店が末永く発展するための経営の道である

北京の鼓楼付近の、「猟人(ハンター)」というテーブルゲーム店で、4、5人の若い男女がそれぞれ一つのテーブルを囲んで、さまざまなきれいなカードや道具を面白そうにいじりながら、歓声が絶え間なく起こる。店のオーナーの陳懿さんによると、テーブルゲームは通常は紙の材料に模型を加えてゲームを進める。囲碁や麻雀などの伝統的なゲームに比べて、テーブルゲームは気軽で楽しく、ふつう厳しい人数の制限もないので、親しい友人との集まりには最適。欧米でだいぶ前からはやっているという。

「輸入品のテーブルセットの売値が数百元から1000元に達する。ここではお客さん1人35元だけで、店内の百種類近くの人気テーブルゲームから自由に選べて、午後の開店から夜の閉店まで遊べる」

陳さんが明かすには、「テーブルゲーム店」は上海から始まり、やがて若いサラリーマンと、学生の間でだんだんはやり始める。2009年、上海のテーブルゲーム店は百何店から瞬く間に3、4百店に増え、ほとんど毎日新店がオープンした。陳さんと何人かの友人がそれをビジネスチャンスととらえ、2009年末、10何万元かを集めて北京に次々に3店のテーブルゲーム店「狩人」を開いた。

店内の日常の様子。テーブルゲーム店を開くにはそれほど投資が必要ではない。数十セットのゲーム道具と若干のテーブルと椅子、それが全てである

「去年、テーブルゲーム店は北京ではようやく盛んになり始めたばかりだったが、今はもう百店に上る。でも、利益幅は小さくなった」

そのため、お客さんをしっかりつかまえるために、陳さんはクラブ制を導入した。彼は、「テーブルゲームは、人が多くないと面白くない。でも自分の身の回りで常に十分な同好者を集めるのはそう簡単ではないと、多くの人が言う。私たちはネットで宣伝すると同時に口コミで、散らばっている客を店に集めて、遊びによって友達の輪を広げていく。私たちはかつて単身者の合コンを組織したことさえあります。反響もとても良かった」と言った。

「猟人」の中関村支店の崔振店長は、仕事が午後1時から夜の10時まで続き、給料が月2000元ちょっと。彼の話によると、週末と祝祭日は、店は常に満席状態で、予約しないと席が取れない場合もしょっちゅうあるという。

「お客さんは遊んだことがないと心配する必要はありません。遊び方とワザについて講釈するのも私たちの仕事ですから」崔さんは、「説明するには、弁舌に優れ、ユーモアのセンスがあり、頭脳明晰で、ルールに詳しくないといけない。すべてはお客さんに新しいゲームの面白さを感じていただくためです」

この店のスタッフの張増輝さんは、もともと一人の常連だった。今は大学院生の彼は、週末に店でアルバイトをしている。「お客さんが足りない時は、自分も一緒に加わって遊びます。ゲームを楽しめ、1時間10元の収入」と、彼は言う。

陳さんの紹介によれば、テーブルゲームの繁栄は中国オリジナルのテーブルゲーム「三国殺」の流行と関係がある。半分の客は「三国殺」をお目当てにやってくる。だが、だれも「三国殺」ブームがあとどれだけ続くかは分からない。陳さんたちはブームが去るのに備え、未来の市場を確保するために、自分たちに属する独自のテーブルゲームを開発したいとも思っている。

中国の国産のテーブルゲーム「三国殺」。客は何人かが三国の中の人物に扮して、「主公」「忠臣」「内通者」「反賊」の4つの身分の形をとり、「主公」以外の身分は公開しない。客は自分の身分に基づいて遊びを進める。順ぐりにカードを出し、隙を見て相手を撃破する

 

人民中国インターネット版 2010年9月20日

 

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