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働く女性のストレス解消 スキンも心もエステティシャン

 

張雪=文 魯忠民=写真

仕事熱心で朗らかなエステティシャンの張さん

昨年、中国のエステ業界の総売上額は、6000億元を超え、前年比で20%も増加した。エステ業界は、不動産、自動車、旅行に継いで4番目に大きな消費市場となった。その市場規模の大きさに魅力を感じた大勢の人々が、エステ業界に足を踏み入れており、今やエステティシャンは若い女性が憧れる仕事の一つとなっている。

独学で中医マッサージも 

張超さん(23)は、エステサロンでエステティシャンを務めている。日ごろからおしゃれが大好きで、スキンケアにとても気を遣っている。2年前に友人から強く勧められ、張さんは化粧品販売員を辞めて、エステサロンの見習いになった。3カ月間にわたる専門的な研修を経て、張さんはこの仕事に不可欠なエステティック理論やマッサージテクニック、さまざまなスキンケア商品の使用方法などの知識を習得した。その後、初級エステティシャンの資格を取得し、プロのエステティシャンとしての生活が始まった。

エステの専門知識を学ぶ以外に、張さんはさらに独学で中国医学のマッサージを学んでおり、エステの施術を始める前にマッサージをして利用者の体をほぐし、一日の仕事の疲れを癒す手助けをしている。

仕事熱心で朗らかな張さんは、来店するすべての利用者に心も体もリラックスしていただきたいと願っている。なぜなら人の内面にある爽やかな気持ちが外見にも表れて、輝きを放つからだ。「エステティシャンは毎日爽やかな気持ちを保つ必要があります。こちらの気持ちが利用者にも伝染するからです」と張さんは、この仕事を通して学んだことを語ってくれた。

心地よいサービス心掛け

ムラのないようにシートパックをまんべんなく顔に張る

エステサロンが繁盛し、利用者が増えていくにつれて、張さんはエステの施術以外に店の運営と管理の仕事も任されるようになった。利用者のサロン予約を管理し、定期的に顧客を訪問し、利用者からのさまざまな質問や問い合わせに応じている。北京市では今年の冬、例年よりも厳しい寒さに見舞われて空気も乾燥しており、張さんは頻繁にSMSで水分を多めに取るように、外出の際には防寒対策を万全にするよう利用者に促し、スキンケアのために十分な保湿を心がけるよう注意を喚起している。

張さんによると、優れたエステティシャンになるためには、エステの専門技術を学ぶことも確かに大切だが、もっと大切なのは熱心にきめ細かな仕事をすることだ。利用者の多くは働く女性で、毎日忙しい生活を送っており、退社後スキンケアに加えて気分をリラックスさせるためにサロンを訪れている。それゆえ多くの利用者の間では、美容効果以外にサロンでの心地よいサービスが人気を集めている。

熱心できめ細かな仕事を続けてきた甲斐があり、張さんは多くの利用者と姉や妹のような気心の知れた仲になった。彼女たちは時間があればサロンにやって来て、張さんと一緒に雑談を楽しむ。「利用者はさまざまな業界で活躍している方々なので、彼女たちとの会話から学べることも少なくありません」と張さんは語った。

美しさと優しさ分かち合う

「美しさは女性に自信を与え、自分を愛することができて初めて、女性はより心を込めて他の人を愛することができる」。この言葉は張さんが利用者と接する上での信念だ。社会の発展につれて、女性のライフスタイルも大きく変化し、自分を愛することに目覚め始めた女性は増える一方だ。張さんはエステの知識や技術を常に家族や友人たちと分かち合っている。年越しで実家に帰省したときも暇さえあれば家族や友人たちにエステの技を披露しており、彼女たちにもっとスキンケアを心がけてほしいと思っている。学んだことを生かして家族や友人たちを助けることができた時、張さんはとても満ち足りた気持ちになるという。

エステティシャンは一般的に20代から30代の若い女性が多いが、結婚後エステ業界を去る女性も少なくない。しかし張さんには将来的なプランがあり、数年後に自分でエステサロンを開くことを目指している。「私はこの業界に大きな可能性を感じています。そしてこの素晴らしい仕事をこれからもずっと続けて行きたいと思っています」

エステティシャンの用具セット

利用者と連絡を保つためサロンの受付には各エステティシャンの名刺が用意されている

 

人民中国インターネット版 2013年5月3日

 

 

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