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『中国古典数字工程叢書 中華史表』

 

欒貴明 編集

漢字は発明されてから今日に至るまで、悠久の歴史を誇り、古代の文献には多くの規範化されていない文字が見られる。また、書物を模写で再版する際の補正や手直しに起因する人為的ミスによって、後世の人々にとって識別が困難な状態になることもある。

この問題を解決するために1984年、中国の著名な作家・文学研究者である銭鍾書氏は、コンピュータ技術を駆使した古典文献の整理、保存および利用を提案し、その仕事を欒貴明氏や田奕氏らに委ねた。そして30年間の努力によって、人名や地名、日付と作品から検索が可能な「中国古典文献データベース」が完成した。同データベースプロジェクトでは、まず5万字以上の繁体字を収録し、かつ造字機能を備えた「全漢字データベース」を完成させ、そして「論語データベース」、「全唐詩データベース」、「中国の歴史カレンダー」、「中国の歴史地図」など一連の重大的な成果とも言える作品が相次いで公開された。

今回、新世界出版社が出版した『中国古典数字工程叢書』は、同データベースの成果だ。中でも、『中華史表』は膨大な古代の書物に基づいて編纂した『中国の歴史カレンダー』を元に、皇甫謐(215~282年)の『帝王世紀』、『竹書紀年』(279年に出土)、そして二十五史など信頼できる古代の文献を参考に、年を基調に整理と編集がなされ、中国史の紀元を紀元前4464年の燧人氏の時代に定め、2000年以上も昔の太古の時代における文献資料の空白を埋めた。

『孫子集』、『荘子集』、『老子集』、『列子集』など、一連のシリーズ作品は通常の本文以外に、他の書物の中で現れた残句、異文および注釈などを収録している。例を挙げると、『孫子集』は3万5000字の新たな内容が加えられ、字数が通常の7300字から約5倍に増加した。同プロジェクトによる他の成果は今後出版される見込みであり、中国の歴史・文化の研究において重要な資料となるに違いない。(『中華史表』 新世界出版社 2014年7月 88元)

 

 

人民中国インターネット版  2014年7月

 

 

 

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