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のぼせや乾燥、全身疲労に「液門穴」

 

生活の中で徹夜や辛いものの食べすぎ、風邪などの原因で、目の乾き、口の渇き、口内炎、喉の痛みなどの症状が出ることがある。西洋医学によれば、これらは炎症に関係があり、医者は一般には熱を取り、解毒するために牛黄解毒片などを処方するだろう。しかし漢方からすると、これは身体の一部の経絡の滞りによるもので、あるツボを押すことによって解決できる問題である。そのツボを液門穴という。

液門穴は三焦経経脈(12経脈の一つ)のツボで、手の甲の薬指と小指の隙間にあり、薬指の骨を押すと、少し痛みを感じる。液門とはつまり液体の門で、揉むと液体がこの「門」から出て行き、われわれの体の各部位に行き渡る。頭痛、目の充血、歯茎の腫れ、耳鳴りなどの「上火(のぼせなどの症状)」の時、この液門穴のマッサージはとても効果がある。

漢方では、乾燥は無形の病因である。陰虚内熱や気虚(元気がない人)は、虚熱(ほてり)を生じやすく、熱により津液(体内における各種の生理的な水液)が不足する。気候が乾燥している時、本来陰虚内熱の人は、体の内も外も熱くなると、身体内部の津液の消耗が激しくなり、体内の水分と熱の平衡を失い、手足が乾燥したり、口が渇いたり、目が乾いたりするなどの乾燥症状に襲われ、すぐさま治療を施さねば、この症状はますますひどくなり、目まい、手足のひび割れ、顔色の悪さ、膝や腰のだるさなどの症状が出る。こうした乾燥症も、この液門穴のマッサージで解決できる。

液門穴はさらにわれわれの体力の回復を助けるツボでもある。疲労がたまり、昼間から眠くてたまらない時、足がだるいとき、全身の力が入らない時などにこのツボを押すと、たちまち元気になる。

自分でツボを探す時は、きちんとした姿勢で座り、手を伸ばし、肘を曲げ、手のひらを下にして、軽くこぶしを握り、一方の手で軽く小指側を持ち、親指の指先あるいは指の爪のとがった所で垂直にこのツボを押すと、鈍痛がする。先に左手を行い、後に右手を行う。毎日朝晩それぞれのツボを1回ずつ、2~3分間押す。


 北京軍区総病院の主任理療医師で、20数年にわたって高齢者医療保健活動に従事している。中国国学院大学客員教授、専門家委員、康寿養生専門家。

 1986年から人体の経絡(人体の気血・ツボの筋道)についての研究を始め、経絡による手診、面診、舌診、脈診、眼診、耳診などの漢方診断法、ツボ押し、民間食事療法の真髄を一体にし、短時間で人体の経絡を開き養生・治療効果を出す「張氏経絡管道快速開通法」を確立した。

 

人民中国インターネット版 2014年10月

 

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