老漂族
[さすらい老人]
「北漂族(地方から北京に出て来て奮闘している若者たち)」をもじった言葉で、孫の面倒を見るために故郷を離れて、不慣れな大都市に来たシニア世代を指す。彼らは中国の流動人口の重要な一部であり、2016年の時点で中国には約1800万のさすらい老人がいるという。インターネットの調査によると、ネットユーザーの74%が周りに「さすらい老人」がいると答えた。「さすらい老人」にとって最もつらいことは「周りに知り合いがいない」ことで、自分は「片隅に打ち捨てられた存在」だと感じている。最も気がかりなのは「配偶者」だ。大部分の「さすらい老人」は夫婦で大都市に来るわけでないので、「黄昏分居」(たそがれ別居)に直面しなければならない。最も心配なのは病院に行くことだ。地方の医療保険しかないため、医療費の清算は地方に戻らなければならず、時間も労力もかかるので実に「伤不起」(たまらない)。最も苦しいことは子どもと離れることが忍びなく、思い切って出ていくことができないことだ。
人民中国インターネット版 2017年3月