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私たちが見た、聞いた被災地の現状

 

被災者の心のケアに努める

 

綿陽市の避難所で子供たちと遊ぶセラピストの王宇誠さん(左)(写真・董寧)


 

南京からやってきたセラピストの王宇誠さん(36歳)は、7、8歳の被災児たちを率い、みんなで手をつないで大きな輪を作って、ゲームに興じていた。子どもたちは無邪気で楽しげな表情を取り戻している。後ろの青いテントには、子どもたちが描いた絵がいっぱいに貼ってある。絵には、緑の木、赤いレンガの家、虹、笑顔などが描かれている。テントの中では、20人ほどの子どもたちが子ども向けの本を読んでいた。

 

心理カウンセリングに長年携わっている王さんは「子どもたちの心の免疫力は弱く、震災による心理的ストレスをすぐに取り除かなければ、今後の性格形成と生活に大きな影響が出ます」と言った。

 

被災地では、「心理救援」という腕章をつけた人々を頻繁に見かける。彼らは北京、上海、重慶、香港などの都市部からやってきた人々で、政府が編成した専門チームもあれば、民間のボランティアもいる。彼らの仕事の対象は、被災者だけではなく、現場の救援隊員も含まれる。このような大規模な心理ケア活動は、中国では初めてのことである。

 

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