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現在位置: 2010年 上海万博推介

あなたの好きな一品は――

 

高鑫=文

オフィシャルグッズばかりでなく、上海万博会場内には、「宝の箱」さながら、さまざまな魅力的商品があふれている。記念品として買い求めるのもよし、また収蔵品として大切に保存しておけば、価値の上がる品々も少なくない。万博記念品と各国家館の付設ショップで売られる「宝の品々」を紹介しよう。

人気は記念のバッジと切手

万博会場では、「万博パスポート」熱に続いて、記念バッジ収集熱が話題になっている。不完全な統計でも、万博会期中に作られる記念バッジは数百種にも上ることが分かっているが、主要なパビリオンではそれぞれに独自のバッジを作っているので、最終的にはどれほどの数のバッジが作られるか、まだはっきりしない。

バッジ収集のいちばん手っ取り早い方法は、各パビリオンに付設された記念品ショップで購入することだ。ふつうは二十元前後だが、特別製のものは六十から七十元ほど。各国家館のナショナルデーなどの重要な活動があると、当該パビリオンでは、そのために数量限定の記念バッジを作ることも。万博会場内ではバッジのトレーディング(交換)も行われており、首から提げた太目のバンドにいくつもバッジを並べて付け、それぞれが自分の気に入った相手のバッジと交換するのが、楽しい交流活動の一つにもなっている。

切手収集が趣味の人には、万博会場は切手の一大収集地であるとも言えるだろう。多くの参加・出展国が、最も自分の国をアピールできる切手や万博切手を本国から携えてきており、パビリオン内の記念品ショップで販売している。エジプト館では、国家館のナショナルデーを祝う記念切手を七月末に発行したが、この切手は枚数限定のきわめて貴重な万博切手である。朝鮮民主主義人民共和国館では、切手売り場がにぎわいを見せている。上海万博参加記念の万博切手のほか、二〇〇〇年に発行された「中国人民志願軍赴朝参戦五十周年」記念切手や一九九三年に発行された「毛沢東生誕百周年」記念切手などが売られており、多くの切手収集愛好家が買い求めている。

工芸品にあなたのネームを

万博会場では、自分の名前を焼き付けたり、あるいは彫り込んだりした手工芸品や名匠が心を込めて制作した手工芸作品を買うこともできる。

チュニジア館では、職人たちが陶製のかめを手作りしているが、通訳さんがあなたの名前をアラビア語に訳すと、そのアラビア名をかめの表面に彫り込んでくれる。世界にただ一つのあなただけの万博記念品が窯で焼かれることになるのである。

アフリカ連合館のみやげ物売り場のブース上には次のようなキャッチフレーズを書いた張り紙が吊り下げられている。「あなたの名前をアラビア語でトレイ上に刻みましょう。二〇一〇年上海万博の素晴らしい思い出を一生の記念に」。アフリカの手工芸職人が、アラビア語に訳されたあなたの名前をぴかぴかに磨き上げた銅製のトレイ上に刻み込むのである。

エジプト館では、パピルスに描く絵が人気だ。古代エジプトの王・ファラオや王妃、古代エジプトの星座図などをパピルスに黒色の炭素顔料と赤褐色の顔料、それに金粉で描くのだが、エジプトからやって来た手工芸職人は、あなたが要求すれば、絵にあなたの名前を書き添えてくれる。一枚五十元から二百四十元で売られているが、買いたい人が多く、なかなか需要に応じきれないとのこと。

これから先もおそらく訪れる機会がないと思われる国のものや現地の情緒が色濃く感じられる工芸品、そして仮に訪れることができたとしても帰国時に携帯が困難なものは、

気に入ったなら、ぜひ上海万博の会場でお買い求めになるようお勧めしたい。

限定版の香水や携帯電話も

ほかの工芸品なら、それぞれの国に行けば買うこともできるだろうが、各パビリオンが上海万博のためだけに限定製造した商品は、会期中の六カ月間に会場で入手するしかない。

フランス館が万博のために特別に製造した「PAVILLION FRANCE」は万博限定版の香水である。包装がフランス館の外観をイメージした網状になっているなど、趣向が凝らされている。香りの基本はハクモクレンで、女性用、男性用の二種類があり、それぞれが異なった香りに調合されている。彼女への(あるいは彼氏への)プレゼントにするなら、この良質で価格もリーズナブルな万博商品を選んだあなたはたいへん賢明な選択をしたことになろう。

フィンランド館では、フィンランドの携帯電話端末メーカーのノキアと共同で、製作数限定の携帯電話を二種類売り出したが、この携帯電話は万博期間中にフィンランド館内でしか売り出されない。文字通りの「限定版」携帯電話は、専用のケース、フィンランド館をかたどったアクセサリー、専用ストラップ、別の一種類のアクセサリーと専用の布巾が付いている。大変な人気で、売り出されるとフィンランド館の専用売り場には長い行列ができたほどだった。

フランス館が万博のために特別に製造した香水(新華社)

ロシア館に並ぶマトリョーシカ人形(新華社)

ショップには各国の名産品

交通が格段に便利になった現代でも、多くの人にとって世界一周旅行は、やはりかなわぬ夢である。だからこそ国内にいて、世界各国を歴遊できる万博の機会は、各国の名産品をゲットする絶好の機会であるとも言えるだろう。

オーストリアの名産品といえば、まず思い浮かぶのがスワロフスキーのクリスタル・ガラス製品ではなかろうか。オーストリア館では、上海万博のためにスワロフスキー特製の各種工芸品と日用品を用意した。トナカイ、花、子犬、小熊などをモチーフにしたイヤリング、

ダイヤモンドや白鳥をデザインしたクリスタル・ガラス製の小型切手シート、小さなクリスタル・ガラスが縫い取りされた黒いTシャツなどなど。

オーストラリア館には若い女性を中心に人気が集まる記念品が並んでいる。カンガルーやコアラのぬいぐるみ、羊の脂から作られたスキン・ケア製品、乳幼児用のボディソープ、粉ミルク、各種アクセサリー、カンガルー革製の装飾品……。若い女性に特に人気があるのが「YELLOW EARTH」のブーツで、高額ではあるが、十分に価値のある商品だ。

アフリカ連合館と太平洋連合館は記念品購入のゴールデンエリアと言ってもいいだろう。黒真珠から牛骨彫刻のイヤリングやネックレスなど、価格も数十元から数十万元まで、実にさまざまで、どれも出展国がはるばる本国から運んできたもので、異国情緒が色濃い品々を直接目にすると、誰の財布のひももゆるくなるようだ。

 

人民中国インターネット版 2010年9月17日

 

 

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