「安定した成長率の維持を」 ——巴曙松 国務院発展研究センター金融研究所副所長
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巴曙松副所長(東方IC) |
「中国経済の成長率はそれほど高くはならないだろうが、といって、大幅に成長率が下がるということもない。中国の政策は、経済の成長をより長い期間で、しかも安定して図るようになってきている。成長率の大幅な変動はよくない」
巴曙松・国務院発展研究センター金融研究所副所長は、このほど中国外文出版発行事業局で講演し、中国経済の今年および今後数年間の動向をこのように分析した。
巴副所長は、1986年以降の中国経済の成長速度の高下に着目し、次のような三つの周期に分かれることを説明した。第一周期は、1986年から1990年までで、成長率の起伏が大きかった。第二周期は、1990年から1999年まで。成長率は1990年の3.8%から、わずか二年で1992年の14.2%にまで上昇し、インフレの圧力が高まった。この後、数年をかけてインフレを抑制している。第三周期は1999年に始まっているが、成長率は高くないものの、2007年の第2四半期まで上昇が持続した。これは中国で「改革開放」が始まって以来最も長い期間にわたった持続的な上昇だ。
巴副所長はまた、「2009年の第1四半期の国内総生産(GDP)成長率は六・五%で底をついたが、この後、中国経済は新しい周期に入った。中国の政策制定者は経済成長が第三周期のように長く安定した上昇を維持するよう望んでいる」と語った。
(『人民中国』2011年5月号より)
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