『鄧小平、ワシントンに行く』
1979年1月1日、中国と米国は正式に外交関係を結び、政治面や経済面で中国社会に天地を覆すような変化をもたらした。映画『鄧小平、ワシントンに行く』(中国語原題は『旋風九日』)は、当時中国国務院副総理だった鄧小平氏が1979年に初めて米国を訪問した9日間に経験したさまざまな真実の「奇遇」を追ったドキュメンタリーだ。北京からワシントン、アトランタ、ヒューストン、そしてシアトルまで、鄧氏は「超VIP」待遇を受けたが、旅は決して順調なものではなかった。9日間のあいだに、デモ行進、暗殺未遂、襲撃など、意外な事件が絶えず起きたのだ。会談が不愉快に終わった議員、鋭い質問で問い詰めた記者に対して、強い意志を持ち機知に富んだ鄧氏は、攻防兼備で、悠揚迫らぬ態度で対応したのだった。映画には、米国の多数の政治家も登場し、キッシンジャー氏、ジョージ・H・W・ブッシュ氏らが、鄧氏の米国訪問に関するそれぞれの思い出を語っている。
これは中国映画史上初の鄧小平米国訪問を題材にした作品であると同時に、初めて映画の中に鄧氏のアニメ・キャラクターを採用したものでもある。合計12カ所に鄧氏のキャラクターが登場しているが、そこには中国の伝統的な影絵風、アメリカ風そして日本風のスタイルが融合されている。中国映画市場は世界第2の規模に成長したにもかかわらず、題材やタイプの乏しさは無視できない事実だ。『鄧小平、ワシントンに行く』は現在の中国映画産業の構造を打破することを期待されている。
中国語名:旋風九日
英語名:Mr. Deng Goes to Washington
監督/脚本:傅紅星
プロデューサー:呂木子
時間:90分
公開日:2015年5月15日(中国大陸)
人民中国インターネット版 2015年7月