幼稚園児たちの修学旅行が生んだ心温まる中国南北の交流
人気観光地となった黒竜江省哈爾浜(ハルビン)に関する話題が全国的に注目されている。そしてこのほど広西壮(チワン)族自治区南寧市から修学旅行で哈爾浜を訪れた幼稚園児たちがネットで注目の的になっている。
幼稚園児11人はいずれも同じミカン色の上着を着ていて、まるで広西壮族自治区名産の「砂糖橘」(砂糖のように甘いとされる柑橘類の一種)のように見えるため、ネット上では親しみを込めて園児たちを「ミカンちゃん」と呼ぶようになった。中国南方エリアから北方エリアまでの数千キロに及ぶ修学旅行。無邪気でほほえましいその一挙手一投足にネット中が「萌え」、見守るようになった。
園児たちは1月1日から2日にかけて氷雪大世界、中華バロック、松花江など哈爾浜の観光地で遊んだ。その間、警官2人が子供たちをホテルまで安全に送り届けた写真もネットでバズった。
4日、園児たちは哈爾浜から漠河へ移動。その様子はネットで生配信され、視聴者数は延べ350万人を超えた。園児たちが漠河北極村消防署を訪れた際には、視聴者数は延べ8000万人を超えた。
6日午後、園児たちは哈爾浜に戻り、哈爾浜工業大学を訪問。博士課程の学生たちが「一対一」で世話をした。
広西の人々は、東北エリアの人々が園児たちを可愛がり、世話してくれたことへのお礼を始めた。広西壮族自治区崇左市は、黒竜江省、吉林省、遼寧省の身分証を見せれば徳天瀑布などA級観光景勝地45ヶ所の入場料を無料にする優遇措置を打ち出した。
広西壮族自治区南寧市義平村で、摘んだばかりの「砂糖橘」を中国東北部の市場へ出荷する準備をする村民たち(撮影·黄艶梅)。
南寧市は「砂糖橘」や「沃柑」(柑橘類の一種)計190トン近くを、東北の人々が味わえるよう哈爾浜に無料で贈った。百色市、桂林市、柳州市も大量の「砂糖橘」を続々と東北へ贈った。
6日にはその返礼として、黒竜江省撫遠市が良質の撫遠クランベリー10万箱を南寧市に贈る用意を整えたという。
広西の園児たちの修学旅行が生んだ心温まる南北交流は現在も続いており、ネット上では感動の声が上がっている。
黒竜江省哈爾浜発吉林省吉林市行の列車内の園児たち。
「ミカンちゃん」たちは、次はどこへ修学旅行に行くのだろうか?新疆維吾爾(ウイグル)自治区や遼寧省瀋陽市などの文化観光当局は、すでに園児たちを地元へ招待したという。 (編集NA)
「人民網日本語版」2024年1月8日