中国ドラマが海外進出 ドラマ効果で中国文化への注目も高まる
最近、「中国ドラマ(中国制作のテレビドラマ)」が人気上昇中だ。亦舒の小説を原作として改編した「玫瑰的故事(The tale of Rose)」が韓国の有名動画プラットフォームに登場すると、視聴をやめられなくなるファンが続出するほどのブームを巻き起こし、動画共有サイト「優酷(Youku)」が配信した時代劇「墨雨雲間(THE DOUBLE)」はタイや韓国などの動画ランキングで上位に入った。海外のSNSでは、Chinese Dramaを意味する「♯cdrama」のトピックがタグ付けされた投稿が数百万件ある。中国の映画やテレビドラマが海外進出してファンを獲得することにより、こうした作品の優れたストーリーを海外の人に届けたとともに、新たなストーリーも生まれている。
ここ数年、中国ドラマの海外進出の歩みが徐々に拡大し、輸出される作品数が目に見えて増加した。「2023年中国ドラマシリーズ発展報告」によると、2021年に中国ドラマの通年の総輸出額は5683万ドル(1ドルは約159.1円)に達し、22年は前年比45.6%増の8274万ドルに増えた。また海外の一部の動画プラットフォームでは、視聴者が中国で放送されるドラマをリアルタイムで見ているという。
江南の水郷で青い波がゆらゆらとたゆたう様子、壮麗で美しい阿勒泰(アルタイ)の景色、深い英知をたたえた韻文(詩詞曲賦)、東洋の美学を体現する伝統衣装など、5000年にわたり紡がれてきた中国伝統文化の美しさにより、中国の映画・ドラマは海外で大勢のファンを獲得した。時代劇「与鳳行(ザ・レジェンド・オブ・シェンリ)」のロケ地となった浙江省麗水市縉雲県は、今や中国ドラマに夢中な大勢の外国人が心から訪れたいと願う「この世の仙境」だ。
外国人ブロガーがショート動画で使った「City不City?(cityかどうか?の意、「不」の読み方は「bu」)」というフレーズが話題として大きな注目を集め、「China Travel」というタグも海外ブロガーがアクセス数を稼ぐためのカギになっている。ドラマをリアルタイムで視聴したい海外在住の中国ドラマファンであれ、中国が実施するビザなしトランジット政策で滞在できる144時間を1秒でも無駄にしたくない旅行者であれ、リアルな中国の魅力に触れた外国人たちの心をつかんでいるのは、実は中国文化に他ならない。
外国人の中には、さまざまな原因により中国に対してまだ誤解をしている人がいる。しかし、ますます多くの外国人が中国文化への理解や共感を深めていることを多くの人が実感している。こうした理解や共感によって、地域や民族、言葉の違いを超えて、さまざまな国籍の人々が開放的で包摂的な中国文化に自分の思いを投影し、感情移入できるようになり、文化交流の「最大公約数」を見いだせるようになっている。開放と包摂は中華文化に独特の天賦の性質であり、中華文明発展の活力の源でもあり、文化的な自信の表れでもある。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年7月15日